舟渡国際法律事務所

偽造在留カードを買った・持っていた・使った場合の刑事責任|中国籍の方とご家族へ

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偽造在留カードを買った・持っていた・使った場合の刑事責任|中国籍の方とご家族へ

偽造在留カードを買った・持っていた・使った場合の刑事責任|中国籍の方とご家族へ

2026/06/26

在留カードの偽造をめぐる摘発が続いています。報道では「製造・販売した側」が大きく取り上げられますが、実際にご相談として多いのは、事情があって偽造カードを買ってしまった方、人から渡されて所持していた方、就労や契約の場面で提示してしまった方です。製造に関わっていなくても、買った・持っていた・使ったというだけで重い刑事責任と在留資格喪失のリスクが生じます。同じ不安を抱えるご本人・ご家族に向けて、論点を整理します。

どの罪に問われるのか

偽造された在留カードは、入管法上の「在留カード」という公的な証明文書です。これを行使する目的で所持する行為は、入管法73条の6などにより処罰の対象とされ、偽りの在留カードを提示・行使する行為もあわせて問題となります。事案によっては偽造公文書・偽造有印公文書の行使(刑法158条)として構成されることもあり、法定刑は決して軽くありません。「自分は作っていない、買っただけ」という説明は、所持罪・行使罪の成立を妨げる事情にはなりにくい点に注意が必要です。

逮捕されてからの流れ

逮捕されると、まず警察での取調べが行われ、48時間以内に検察官へ送致、その後の勾留請求が認められれば原則として10日間、延長でさらに10日間、身柄拘束が続きます。この最初の72時間前後で供述の方向性が固まってしまうことが多く、ここでどのような調書が作られるかが、その後の処分を大きく左右します。偽造カードの入手経路や使用目的について、記憶があいまいなまま署名してしまうと、後から訂正するのは容易ではありません。

外国人事件特有のリスク(強制送還)

在留カード関連の犯罪で拘禁刑(令和7年6月施行の自由刑)に処せられた場合、入管法24条各号の退去強制事由に該当し得ます。とりわけ、執行猶予が付いた判決であっても、号によっては退去強制の対象から外れない構造になっている点が外国人事件特有の落とし穴です。「猶予が付いたから日本に残れる」と安易に考えてはなりません。さらに、退去強制に至らなくとも、在留期間更新の場面で「素行不良」と評価され、更新を拒否されるリスクが併存します。

不起訴処分を最優先目標とする弁護方針

以上のとおり、外国人事件では執行猶予判決を得てもなお在留資格を失う場合が多くあります。したがって弁護活動は、起訴前の段階から不起訴処分の獲得を最優先目標として組み立てる必要があります。偽造カードと知らずに受け取った経緯、生活上やむを得なかった事情、入手経路の供述による捜査協力、反省と再発防止の態勢などを丁寧に主張・立証し、検察官面談を通じて起訴猶予を求めていきます。入管法の構造を踏まえずに「執行猶予を狙えばよい」とする見立ては、結果として依頼者の在留を失わせかねません。

初動で押さえる3つのポイント

  • 黙秘権を行使し、入手経路や使用目的について記憶が不確かなまま安易に署名しないこと。
  • 当番弁護士・私選弁護人を早期に選任し、取調べ対応の方針を固めること。
  • 捜査機関側の通訳任せにせず、依頼者本人のために動く通訳を確保すること。訳出のニュアンスが調書に不利に残る危険を避けられます。

当事務所のご案内と解決事例

当事務所は、在留カード・公的書類をめぐる事件や入管法違反事件に数多く対応してまいりました。

在留資格を喪失し不法滞在で逮捕・起訴された外国人の方について、婚姻・認知の手続を整え、入管当局の過去の許可事例を分析した上で、難関とされた在留特別許可を獲得した事例がございます。国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況でも、有利な証拠を丁寧に積み上げました。

不法就労助長罪に問われ強制退去の危機にある方について、退去強制事由の判断にも責任主義の射程が及ぶべきではないかという論点を正面から問う訴訟を、現在係争中で担当しております(結果を予断するものではございません)。

特殊詐欺の出し子に関わったとされた方について、主観的事情を総合的に主張し、不起訴処分を獲得した事例もございます。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更等につきましても、提携の行政書士と連携し、ワンストップで対応いたします。

おわりに

偽造在留カードに関わってしまった場合でも、入手の経緯や事情を丁寧に整理することで、処分の見通しが変わることがございます。一人で抱え込まず、早い段階でご相談ください。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士。第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)。中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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