「不起訴になった」は同じ意味ではない|不起訴処分の種類と在留資格審査での違い
2026/06/23
「不起訴になったから、もう何も心配いらない」――そう受け止めておられる方がいます。しかし、ひとくちに不起訴と言っても、その理由にはいくつかの種類があり、在留資格の審査では意味合いが異なってくることがあります。この記事は、不起訴処分の種類を整理し、外国人事件で「どの不起訴か」がなぜ重要なのかを解説いたします。
不起訴処分にはいくつかの種類がある
不起訴処分は、大きく分けて理由が異なります。代表的なものとして、犯人でない、あるいは犯罪の証明が十分でないことを理由とする「嫌疑なし」「嫌疑不十分」と、犯罪自体は認められるが諸事情から訴追を見送る「起訴猶予」があります。いずれも「起訴されない」という点は同じですが、その含意は大きく異なります。
在留資格の審査では意味が変わり得る
入管は、刑事手続とは別個に、独自の視点で在留資格を審査します。そのため、同じ「不起訴」でも、嫌疑なし・嫌疑不十分による不起訴と、犯罪の成立を前提とする起訴猶予とでは、更新審査における「素行」の評価に影響の差が生じ得ます。「不起訴になったから在留は安泰」と一律には言えないのです。だからこそ、不起訴を得る段階で、可能であれば嫌疑の不存在を正面から主張し、より有利な理由での不起訴を目指す意義があります。
不起訴を「どう」得るかが弁護の腕の見せどころ
弁護活動では、単に不起訴を得るだけでなく、どのような理由で不起訴とするかまで意識します。犯意や故意の不存在を客観的資料で示せば、嫌疑の不存在を理由とする不起訴に近づきます。示談や反省が中心であれば起訴猶予に向かいます。どちらの道筋を描けるかは事案により異なりますが、在留資格への影響まで見据えれば、理由にこだわる意味は小さくありません。
刑事と入管は別のトラックで動く
刑事で不起訴を得ても、入管は独自の判断で在留資格を審査します。だからこそ、刑事弁護の段階から、後の更新審査・取消し手続を見越して、活動実態や反省・更生の事情を記録に残しておくことが重要です。刑事と入管を一体で見られる弁護人であれば、不起訴の「質」と在留資格の双方を設計できます。
当事務所のご案内と解決実績
舟渡国際法律事務所の松村大介弁護士は、不起訴処分の獲得に厚い実績を有します。特殊詐欺の出し子に関わったとされた20代の方について犯意の不存在を総合的に主張して不起訴を獲得した事例(事例B-1)や、受け子で複数回再逮捕された事案で取調べ対応を尽くし全件で不起訴を獲得した事例(事例B-2)がございます。重い薬物事犯で無罪判決を獲得した事例(事例A-1)もございます。
当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐いたします。手続後の在留資格対応も、提携の行政書士と連携してワンストップで支援いたします。
おわりに
「不起訴」はゴールに見えて、外国人事件では通過点であることがあります。どの理由で不起訴を得るか、その先の在留資格にどう影響するかまで見据えることが大切です。ご不安があれば、早めにご相談ください。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
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