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執行猶予の判決が出た日に、在留資格はどうなるのか

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執行猶予の判決が出た日に、在留資格はどうなるのか

執行猶予の判決が出た日に、在留資格はどうなるのか

2026/09/01

執行猶予の判決を受けた瞬間、在留カードは無効になるのか。今日から働けなくなるのか。そのまま空港へ連れて行かれるのか。これらは中国語圏で非常に多く検索されている疑問です。結論から申し上げます。判決が言い渡されたというだけで、在留資格が自動的に消えることはありません。在留資格を失うのは、刑事の判決とは別の、入管の手続によってです。ただし、判決の内容によっては、その別の手続が始まる引き金が引かれます。この記事では、何が起きて何が起きないのかを、順に切り分けて説明します。

判決だけで在留資格が自動的に消えることはありません

刑事裁判で決まるのは刑罰です。在留資格の有無を決めるのは出入国在留管理庁であり、刑事裁判所ではありません。執行猶予付きの判決を受けた方は、判決の日も、その翌日も、それまでと同じ在留資格を持ったままです。在留カードが没収されることも、その場で失効することもありません。就労が認められている在留資格であれば、翌日から働くことも法律上は妨げられません。もっとも、勤務先が事件を知って就業規則に基づく処分を行うかどうかは、入管の問題とは別の話です。

在留資格を失うのは、どの手続によってか

在留資格を失う経路は、大きく三つあります。第1は退去強制手続です。退去強制事由に当たるとして違反調査が行われ、審査、口頭審理、異議申出という段階を経て、退去強制令書が発付されると在留資格を失います。第2は在留資格の取消しです。入管法22条の4に定められた事由、たとえば虚偽の申請や、在留資格に応じた活動を継続して三か月以上行っていないこと、住居地の届出義務の違反などが対象です。令和7年の取消件数は1,446件で過去最高となり、うち中国籍は66件でした(出入国在留管理庁)。第3は、在留期間が満了し、更新が許可されないという経路です。実務では、この第3の経路が最も多く、しかも最も見落とされます。

執行猶予でも退去強制事由に当たる場合があります

「執行猶予なら在留は安泰」と書いている中国語のまとめ記事が多く出回っていますが、これは正確ではありません。入管法24条4号チに掲げられた薬物関係の法令の違反は、有罪判決であれば足り、罰金でも執行猶予でも刑の免除でも退去強制事由に当たります。刑の重さを問いません。また、4号の2は、別表第一の在留資格をもって在留する方について、危険運転致死傷などの特定の犯罪を退去強制事由としています。令和7年末の統計で、中国籍の在留者930,428人のうち、永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者を合わせた別表第二の方は437,991人で、およそ47%です。裏を返せば、およそ53%にあたる約49万人は別表第一であり、4号の2の適用を受ける立場にあります。

4号リについて広まっている誤解

入管法24条4号リは、無期または1年を超える拘禁刑に処せられた者を退去強制事由としていますが、但書によって全部執行猶予の場合は除かれています。つまり、「執行猶予でも1年を超える刑なら4号リに当たる」という説明は誤りです。実際の数字を見ても、令和7年に4号リ単独で退去強制令書が発付されたのは全国で41人(うち中国籍11人)、4号チ単独は86人で、発付総数7,722人の圧倒的多数である5,778人は不法残留でした(同庁「出入国管理統計」第57表)。刑事事件イコール強制送還ではありません。恐れるべき場所と、恐れなくてよい場所を、条文ごとに正確に分けて把握することが大切です。

判決の日から一週間で、ご家族が確認すべきこと

まず在留カードを手元に置き、在留期間の満了日を確認してください。刑事手続に時間を取られている間に、更新の申請期間に入っていることがあります。次に旅券の有効期限、住居地の届出が現住所と一致しているか、勤務先や学校を変えたのに届出をしていないことがないかを点検します。次に判決書の謄本を取り寄せます。入管の手続でも、更新の申請でも、判決の内容を示す資料が要ります。そして、勤務先や学校にいつ、誰が、どこまで説明するかを決めます。黙っていたことが後で分かるほうが、関係は悪くなります。これらは、入管から連絡が来る前に済ませておくべき準備です。

中文版:在日本判缓刑了可以继续签证吗?宣判当天在留资格会不会失效

中国語対応の刑事弁護のご相談

舟渡国際法律事務所では、中国語の専属通訳が常駐しており、逮捕直後からの接見、勾留に対する準抗告、被害弁償・示談交渉、不起訴を目指す弁護活動、そして刑事処分の後に続く在留資格の問題まで、一つの窓口で対応しています。刑事事件と入管手続は連続しており、刑事の段階でどのような処分を得るかが在留の帰趨を大きく左右します。初回のご相談は無料です。ご本人が身柄を拘束されている場合は、ご家族からのご連絡でも承ります。

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この記事を書いた弁護士

松村大介(まつむら・だいすけ)弁護士。第二東京弁護士会所属、登録番号59077。舟渡国際法律事務所。外国人の刑事弁護と入管事件(退去強制、在留特別許可、監理措置、在留資格の取消し)を主要な取扱分野とし、中国語圏のご依頼者からのご相談を数多く受けています。

本記事は一般的な法制度の解説であり、個別の事案についての法的助言ではありません。実際のご判断にあたっては弁護士にご相談ください。記載は執筆時点の法令・統計に基づいています。

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