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防犯カメラとカード決済履歴で追われたとき、否認は維持できるか

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防犯カメラとカード決済履歴で追われたとき、否認は維持できるか

防犯カメラとカード決済履歴で追われたとき、否認は維持できるか

2026/08/31

防犯カメラの画像と、カードの決済履歴。この二つがそろって追及されているとき、否認を続ける意味はあるのでしょうか。答えは事案によって変わりますが、判断の手順は決まっています。この記事では、客観証拠の強さをどう見極めるのか、それでも争える点はどこにあるのか、否認を維持する利益と代償は何か、そして方針を変えるとすればどの時期までなのかを、財産犯の実務に即して整理します。

報道された事案を素材にする

FNNプライムオンライン、日テレNEWS、TBS、NHKが2026年2月26日に伝えたところによれば、特急列車の車内で網棚のリュックサックから現金約10万円とクレジットカードを盗み、そのカードで高級カメラなど約220万円相当を不正に購入したとして中国籍の50代の男性が逮捕され、否認していると報じられました。防犯カメラやカードの決済履歴が捜査の手がかりになったとみられる類型です。起訴・有罪が確定したものではなく、被疑者には無罪推定が及びます。以下は、この類型に一般的に当てはまる検討です。

客観証拠の強さをどう見極めるか

防犯カメラは万能ではありません。確認すべきなのは、画像の解像度と撮影の角度、人物の同一性を識別できる特徴が写っているか、複数のカメラの間で映像が途切れていないか、時刻の設定が正確か、そして保存期間内に適切に保全されたかです。カードの決済履歴は、時刻と店舗を客観的に示しますが、それ自体は誰がカードを使ったかを示しません。両者を結び付けるのは、店舗のカメラに写った人物の同一性です。この結節点が弱ければ、全体の推認も弱くなります。加えて、押収された商品が本人の管理下にあったか、交通系ICカードの履歴が移動経路と整合するかも、検証の対象になります。

それでも争える点はどこにあるか

三つの層があります。第一に、人物の同一性です。似た服装の人物との識別が可能かを、画像そのものに即して検討します。第二に、行為の評価です。網棚の荷物のように、持ち主が近くにいる場合の物は、なお持ち主の支配下にあると評価されるのが通常ですが、支配が及んでいたといえるかは事案によります。第三に、故意と関与の範囲です。カードを他人から受け取って使っただけであれば、窃盗そのものへの関与は別に立証されなければなりません。全面的に争うのか、一部の事実だけを争うのかを分けて考えることが、無理のない主張につながります。

否認を維持する利益と代償

利益は、不起訴や無罪の可能性を残せること、そして誤った事実で処罰されることを避けられることです。代償も具体的です。第一に、罪証を隠滅するおそれがあるとされ、勾留の延長や接見禁止が付きやすくなります。第二に、起訴された後の保釈が認められにくくなります。第三に、被害弁償や謝罪の申入れに踏み出しにくく、財産犯で最も効く情状を積めません。第四に、身柄拘束が長引けば、就労も在学も途切れ、在留の基礎が失われます。この四つを、争いたい点の重さと比べて判断します。感情ではなく、証拠の内容に即して決めることが大切です。

方針を変えるとすれば、いつまでか

時期によって、同じ内容の説明でも受け止められ方が変わります。起訴前の段階で事実を認め、被害弁償を行えば、処分そのものに影響し得ます。起訴後であっても、公判が始まる前の段階であれば、争点の整理と情状の立証を組み直す余地があります。証拠開示を受けて客観証拠の内容が判明した時点は、方針を見直す自然な機会です。他方、証人尋問が終わり、判決の直前になってから供述を変えると、その変更は追い詰められた結果と受け取られやすく、反省として評価されにくくなります。転換するのであれば、開示された証拠を検討した直後が一つの目安です。

ご家族が支えられること

第一に、本人を責めないことです。責められた本人は、事実を正確に語ることよりも、家族の期待に沿う説明を選ぶようになります。第二に、弁護人と方針を共有することです。家族が別の考えを本人に伝えると、方針が揺れ、供述が変遷して不利益が生じます。第三に、記録の保存です。移動の記録、購入の記録、当日の連絡のやり取りは、時間が経つと復元が難しくなります。第四に、弁償の原資の準備です。方針が固まってから資金を集め始めると、間に合わないことがあります。第五に、通訳の質の確認です。微妙な言い回しの違いが供述の意味を変える領域では、通訳の正確さが結果を左右します。

中文版:被监控录像与刷卡记录锁定后,还能坚持否认吗

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舟渡国際法律事務所では、中国語の専属通訳が常駐しており、逮捕直後からの接見、勾留に対する準抗告、被害弁償・示談交渉、不起訴を目指す弁護活動、そして刑事処分の後に続く在留資格の問題まで、一つの窓口で対応しています。刑事事件と入管手続は連続しており、刑事の段階でどのような処分を得るかが在留の帰趨を大きく左右します。初回のご相談は無料です。ご本人が身柄を拘束されている場合は、ご家族からのご連絡でも承ります。

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この記事を書いた弁護士

松村大介(まつむら・だいすけ)弁護士。第二東京弁護士会所属、登録番号59077。舟渡国際法律事務所。外国人の刑事弁護と入管事件(退去強制、在留特別許可、監理措置、在留資格の取消し)を主要な取扱分野とし、中国語圏のご依頼者からのご相談を数多く受けています。

本記事は一般的な法制度の解説であり、個別の事案についての法的助言ではありません。実際のご判断にあたっては弁護士にご相談ください。記載は執筆時点の法令・統計に基づいています。

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