舟渡国際法律事務所

在留資格の取消しとは何か|入管法22条の4の構造と外国人刑事事件への影響(制度解説)

お問い合わせはこちら

在留資格の取消しとは何か|入管法22条の4の構造と外国人刑事事件への影響(制度解説)

在留資格の取消しとは何か|入管法22条の4の構造と外国人刑事事件への影響(制度解説)

2026/07/11

外国人事件では、退去強制ばかりが注目されがちですが、実務上見過ごせないもう一つの制度が「在留資格の取消し」(入管法22条の4)でございます。退去強制に至らない場合でも、在留資格そのものが取り消されれば、日本での生活基盤は失われます。本記事は、刑事事件に直面する在日中国人の方に向けて、この制度の構造と、刑事弁護との関わりを解説いたします。

在留資格取消しの主な事由

入管法22条の4は、在留資格を取り消し得る場合を号ごとに定めております。代表的なものとして、偽りその他不正の手段で上陸許可等を受けた場合、在留資格に応じた活動を継続して一定期間行っていない場合(例えば就労資格を得たのに正当な理由なく3か月以上その活動を行っていない場合)などがございます。刑事事件をきっかけに実態が把握され、取消しが検討されることもございます。

退去強制との違いと関係

退去強制(入管法24条)が「日本から退去させる」手続であるのに対し、在留資格取消しは「在留の法的地位を失わせる」手続でございます。取消しの後に出国準備のための期間が指定されることもあれば、事案によっては退去強制手続へ移行することもございます。両者は別個の制度ですが、刑事事件を契機に連動して問題化する点で、外国人事件では一体的な注意が必要でございます。

手続における弁明の機会

在留資格の取消しにあたっては、原則として対象者の意見を聴く機会(意見聴取)が設けられます。ここで、活動を継続できなかった正当な理由や、生活の実態を具体的に説明することが、取消しを避けるうえで重要でございます。刑事事件で得られた事情や、家族関係・定着性を示す資料は、この場面でも有効に活用できます。刑事と入管を分断せず、一貫した資料整理が求められます。

当事務所の視点:故意・過失と処分の重さ

在留資格取消しや退去強制といった重大な行政処分について、対象者の故意・過失をどこまで問うべきかは、責任主義の観点から検討に値する論点でございます。当事務所は、退去強制事由の判断にも責任主義の射程が及ぶべきではないかという論点を正面から問う訴訟を係争中でございます(結果を予断するものではございません)。刑事段階から認識・落ち度の有無を丁寧に記録しておくことは、その後の在留手続における主張の基礎となります。

当事務所のご案内と解決事例

当事務所は、刑事弁護と入管手続を切れ目なくつなぐ体制で、在留の維持に取り組んでまいりました。

たとえば、不法滞在で起訴された方について、過去の入管庁の許可事例を分析し、在留特別許可を一度で獲得した事例がございます。

また、退去強制事由をめぐる従来実務を問い直す訴訟を係争中であり、行政処分の当否を正面から争う経験がございます。特殊詐欺事案での不起訴獲得の実績もあり、刑事段階から在留まで一貫して対応いたします。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更につきましても、提携の行政書士と連携し、ワンストップでご相談をお受けしております。

おわりに

在留資格の取消しは、退去強制ほど知られていないだけに、備えが後手に回りがちな制度でございます。刑事事件に直面されたときは、退去強制だけでなく取消しのリスクも見据え、早めに全体像を整理しておくことが肝要でございます。ご相談をお待ちしております。

なお、本記事は一般的な解説であり、個別の事案につきましては弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

舟渡国際法律事務所

ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


東京にて中国人の方をサポート

東京を中心に刑事事件の弁護

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。