舟渡国際法律事務所

覚醒剤の所持・使用で逮捕された外国人の方へ|薬物事犯と在留資格の特別な関係

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覚醒剤の所持・使用で逮捕された外国人の方へ|薬物事犯と在留資格の特別な関係

覚醒剤の所持・使用で逮捕された外国人の方へ|薬物事犯と在留資格の特別な関係

2026/06/28

薬物事犯は、外国人にとって在留への影響が最も重い類型の一つです。覚醒剤の所持や自己使用は、たとえ少量であっても、また初めてであっても、在留資格に深刻な結果をもたらすことがあります。本記事は、覚醒剤に関する事案で逮捕されたご本人や、知らせを受けて不安を抱えるご家族に向けて、薬物事犯特有の在留リスクと、初動の重要性を整理するものです。

想定される刑事手続の流れ

覚醒剤取締法は、覚醒剤の所持・使用について10年以下の拘禁刑を定めており、営利目的が加われば法定刑はさらに重くなります。逮捕後は取調べが行われ、逮捕から72時間以内に勾留の要否が判断されます。尿の鑑定結果や所持の状況が主たる証拠となりますが、採尿手続が適正だったか、所持の故意があったといえるかは、事案によって争う余地が残ることがあります。最初の段階での対応が、その後の処分を大きく左右します。

薬物事犯に固有の在留リスク

薬物事犯で最も注意すべきは、入管法24条4号チの存在です。同号は、薬物に関する罪で有罪となった者を、刑の重さを問わず退去強制の対象とする趣旨の規定です。つまり、執行猶予が付いても、罰金で済んでも、有罪となれば退去強制の対象となり得るという点が、他の犯罪類型と決定的に異なります。多くの方が「執行猶予が付けば日本に居られる」と考えがちですが、薬物事犯ではこの考えは通用しません。だからこそ、有罪を避けること、すなわち起訴前の段階で不起訴処分を得ることが、在留を守るうえで決定的に重要になります。

不起訴処分を最優先に置く理由

薬物事犯における外国人弁護は、執行猶予判決を目指すのではなく、起訴前の段階で不起訴処分を獲得することを最優先の目標として組み立てる必要があります。採尿手続の適法性、所持の故意の有無、共犯関係における認識の有無などを丁寧に検討し、争える点があれば徹底して争います。入管法24条4号チの構造を理解していない弁護士の場合、執行猶予が付いたことで安心してしまい、その後の退去強制という重大な結果を見落とすことがあります。薬物事犯では、刑事の出発点から在留の最終地点までを一本の線で見通すことが欠かせません。

故意・過失を争う視点(係争中の論点)

覚醒剤の運搬などで、本人が中身を知らなかったと主張する事案では、所持や運搬の故意の有無が刑事事件の核心的な争点となります。松村大介弁護士は、こうした故意・過失の議論が、退去強制事由の判断にも及ぶべきではないかという論点を、現在係争中の事案で正面から問うています。従来の入管実務では退去強制事由に故意・過失は要件とされてこなかったとされますが、責任主義の射程を行政処分にどこまで及ぼすべきかは、憲法論・行政法論の根本にかかわる問題です。これは結論を予断できる段階にはありませんが、刑事の段階から故意・過失を争っておくことが、将来の入管手続における主張の基礎にもなります。

当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所では、薬物事犯について豊富な解決実績があります。たとえば、覚醒剤取締法違反(営利目的所持)という極めて重い類型で起訴された依頼者について、捜査の違法性や所持の故意・営利目的の不存在を丁寧に主張立証し、無罪判決を獲得した事例があります。営利目的の薬物事犯は法定刑が重く執行猶予の獲得も容易ではない類型ですが、争うべき点を見極めることで結果を覆せる場合があります。また、強制送還の危機にある方について、退去強制事由にも故意・過失を要件とすべきだという論点を問う訴訟を現在も係争中であり、薬物事犯における二重の防御線を実際の弁護で追求しています。

当事務所では、松村大介弁護士が初動の接見から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。外国人事件に精通した中国語専属通訳も常駐しており、依頼者ご本人のために動く立場で手続全般に対応いたします。刑事手続終了後の在留資格の手続については、提携の行政書士とともにご支援いたします。

おわりに

薬物事犯は、刑の軽重を問わず在留に直結する、外国人にとって特に厳しい類型です。だからこそ、有罪を避けるための初動と、入管法の構造を踏まえた一貫した戦略が何より重要になります。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。なお、薬物に関する内容を含みますが、これは法的な解説を目的とするものです。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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