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保釈保証金を中国から送金して用意するときの実務

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保釈保証金を中国から送金して用意するときの実務

保釈保証金を中国から送金して用意するときの実務

2026/09/01

保釈が認められるためには、保証金を裁判所に納める必要があります。ご家族が中国におられる場合、この保証金をどうやって日本へ持ち込むかが、実際にはいちばんの難所になります。金額が決まってから送金の準備を始めたのでは、着金までの日数で機会を逃すことがあります。この記事では、保証金という制度の意味、金額がどのように決まるのか、中国から送金する際に注意すべき点、名義の扱い、そして期日に間に合わせるための段取りを説明します。

保証金は、罰金ではありません

保釈保証金は、決められた日に出頭し、条件を守ることを担保するために預けるお金です。刑罰として取り上げられるものではなく、裁判が終われば、実刑判決であっても、条件違反がなければ返還されます。逆に、逃亡したり、条件に違反したりすれば、全部または一部が没取されます。この性質を、送金してくださるご家族に正確に説明しておくことが大切です。返ってこないお金だと誤解されたまま話が進むと、資金集めが途中で止まってしまいます。

金額はどのように決まるのか

保証金の額は、事件の性質、被害の程度、本人の資産や収入、逃亡のおそれの程度などを踏まえて、裁判所が事案ごとに決めます。あらかじめ一律の相場が決まっているものではありませんので、この記事で具体的な金額をお示しすることはできません。弁護人は、請求の際に納付できる見込みの額を示しますので、ご家族がいくらまで用意できるのかを、早い段階で正直に伝えていただくことが重要です。用意できる額を過大に申告して後から納付できなくなれば、せっかくの許可決定が生きません。

中国から送金するときに時間がかかる理由

実務で問題になるのは、次の点です。

  • 着金までの日数。銀行の国際送金は、経由する銀行の数や確認手続によって、数日かかることがあります
  • 外貨の管理。中国から国外へ送る際には、個人の年間の枠や、送金目的の説明を求められることがあります
  • 資金の出所の説明。日本側の銀行でも、多額の入金について経緯を尋ねられることがあります
  • 受取口座の準備。本人の口座が使えない場合、誰の口座で受けるかを先に決めておく必要があります

ここで強くお伝えしたいのは、正規の銀行経路を使っていただきたいということです。手数料が安い、早いという理由で、個人間で資金を移動させる業者を使うと、日本では無許可で為替取引を行う行為に関わったと評価されるおそれがあります。最高裁判所平成13年3月12日判決は、銀行法上の為替取引を、隔地者間で資金を移動する仕組みを利用して資金を移動することと定義しています。保釈の準備のつもりが、別の刑事事件のきっかけになっては本末転倒です。

誰の名義で納めるのか

保証金は、本人以外の方が納めることもできます。ご家族や勤務先の関係者が納付し、事件終了後にその方へ返還を受けるという形が実際にはよく用いられます。誰が納付するのかは、返還を受ける相手にも関わりますので、送金の前に弁護人と決めておいてください。納付の方法についても、現金のほか、一定の要件のもとで有価証券や、裁判所が適当と認める者が差し出した保証書によることが認められる場合があります。また、保証金を立て替える民間の支援団体の制度を利用できることもあります。利用の可否や条件は団体によって異なりますので、弁護人を通じて確認してください。

期日に間に合わせるための段取り

順序としては、次のように動きます。第1に、保釈を請求する前の段階で、用意できる金額の上限と、送金にかかる日数を確認します。第2に、送金を先に始め、日本国内の口座に資金を置いておきます。第3に、許可決定が出たら、指定された方法で速やかに納付します。許可が出てから送金を始めると、決定から納付までに日数が空き、その間、本人は身柄を拘束されたままになります。納付が終わって初めて釈放されるという順序を、ご家族に共有しておいてください。

釈放された後に控えている手続

保証金を納めて釈放されても、事件が終わったわけではありません。制限住居に住み、指定された期日に出頭する義務が続きます。入管から呼び出しが来ることもあります。釈放の日には、住まいの鍵、携帯電話、在留カードと旅券の所在、通院の予定を確認し、次の期日までの生活の組立てを弁護人と相談してください。保証金の返還は事件の終了後になりますので、その間の生活費を保証金と別に確保しておくことも、忘れずに準備しておきたい点です。

中文版:从国内汇款准备保释金,实务上要注意什么

中国語対応の刑事弁護のご相談

舟渡国際法律事務所では、中国語の専属通訳が常駐しており、逮捕直後からの接見、勾留に対する準抗告、被害弁償・示談交渉、不起訴を目指す弁護活動、そして刑事処分の後に続く在留資格の問題まで、一つの窓口で対応しています。刑事事件と入管手続は連続しており、刑事の段階でどのような処分を得るかが在留の帰趨を大きく左右します。初回のご相談は無料です。ご本人が身柄を拘束されている場合は、ご家族からのご連絡でも承ります。

お問い合わせ:舟渡国際法律事務所(東京)/微信ID matsumura1119

この記事を書いた弁護士

松村大介(まつむら・だいすけ)弁護士。第二東京弁護士会所属、登録番号59077。舟渡国際法律事務所。外国人の刑事弁護と入管事件(退去強制、在留特別許可、監理措置、在留資格の取消し)を主要な取扱分野とし、中国語圏のご依頼者からのご相談を数多く受けています。

本記事は一般的な法制度の解説であり、個別の事案についての法的助言ではありません。実際のご判断にあたっては弁護士にご相談ください。記載は執筆時点の法令・統計に基づいています。

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