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在留カードの記載事項変更届出義務|14日を過ぎたときに何が起きるのか

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在留カードの記載事項変更届出義務|14日を過ぎたときに何が起きるのか

在留カードの記載事項変更届出義務|14日を過ぎたときに何が起きるのか

2026/08/24

本記事の要点

  • 住居地を変えたときは14日以内に新しい住居地の市区町村へ、氏名・生年月日・性別・国籍または地域を変えたときは14日以内に地方出入国在留管理局へ届け出ます。
  • 届出を怠ること自体に罰則が定められ、虚偽の届出は拘禁刑を含む刑罰の対象になり得ます。
  • 住居地の届出を長期間怠ると在留資格の取消し(入管法22条の4)の対象となり、短い出国期限が指定されることがあります。
  • 届出義務違反は単独では退去強制事由に当たりませんが、在留期間更新(入管法21条)の裁量審査で不利に働きます。
  • 罰金でも前科は残ります。捜査が始まったら客観資料を早期に提出し、不起訴処分を目指すことが要点です。

引っ越したのに市区町村への届出を忘れていた。会社が手続をしてくれていると思い込んでいた。本国で改名したが在留カードの記載を直していない。こうしたご相談は、日本で長くまじめに暮らしてこられた方からも数多く寄せられます。

届出は単なる事務手続に見えます。しかし入管法は在留管理の根幹をこの届出に置いているため、放置すると刑事責任と在留資格の双方に波及します。この記事では、義務の内容、違反したときに現実に何が起きるか、そして連絡を受けた段階で何をすべきかを整理します。

在留カードをめぐる届出義務の全体像

中長期在留者の届出義務は大きく二つに分かれます。第一が住居地の届出です。転居した場合は移転の日から14日以内に、新しい住居地の市区町村へ在留カードを提出して届け出ます。転入届と同時に処理される仕組みですが、窓口で在留カードを提示しなかったために入管への届出が完了していなかった、という事案は実際に起きています。

第二が、氏名、生年月日、性別、国籍または地域の変更の届出です。これらは市区町村ではなく地方出入国在留管理局に対して14日以内に行い、新しい在留カードの交付を受けます。中国籍の方では、本国での改名や旅券の記載変更が典型例です。

  • 在留カードの紛失・盗難・著しい毀損は、事実を知った日から14日以内に再交付を申請します。

想定される刑事手続の流れ

逮捕されると警察は48時間以内に検察官へ送致し、検察官は24時間以内に勾留を請求するか判断します。裁判官が勾留を決定すれば原則10日、延長でさらに10日です。この最初の72時間に何を述べ、何を述べないかがその後の全過程を左右します。届出関係の事案では届出書という動かない書面が既に存在するため、争点は記載が事実と異なると認識していたか、生活の実態をどう評価するかに絞られます。

外国人事件特有のリスク

届出義務違反そのものは入管法24条の退去強制事由に直接含まれていません。危険は在留資格の取消し(入管法22条の4)を経由して現実化します。同条は、上陸後一定期間内に住居地を届け出ないこと、届け出た住居地から退去した後に一定期間内に新しい住居地を届け出ないこと、虚偽の住居地を届け出たことなどを取消し事由としています。取消しがされると出国期限が指定され、期限内に出国しなければ退去強制の対象となる号に該当します。

入管法24条の各号は要件が異なります。4号ロは在留期間を経過した不法残留で、届出を怠るうちに期間が満了していた事案ではこれが正面から問題になります。4号リは無期または1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象としますが、但書により刑の全部の執行を猶予された者は除かれます。他方、4号チは薬物関係の有罪判決を対象とし、罰金でも執行猶予でも該当します。届出義務違反の罰金はいずれの号にも当たりませんが、前科は残り、在留期間更新(入管法21条)の裁量審査で不利に働きます。なお、退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとされてきた実務に対し、当事務所は責任主義の射程を問う訴訟を提起し、上訴審まで争ってきました。

不起訴処分の重要性

執行猶予判決が付けばよいという発想は危険です。薬物事犯であれば執行猶予でも退去強制事由に当たり、届出義務違反でも罰金前科は残ります。前科が付けば更新審査でも将来の永住や帰化の審査でもその事実は消えません。起訴前に不起訴処分を得ることが決定的です。

  • 担当検察官との面談を申し入れ、事案の実態と処分の相当性を直接説明する
  • 勤務先や身元引受人の協力を得た今後の届出体制を書面で示す

初動対応の3つのポイント

第一に、黙秘権の行使です。黙秘は権利であり、行使したこと自体が不利益に扱われることはありません。記憶が曖昧なまま「たしかそのころ引っ越したと思います」と述べた一言が、期間の起算点として調書に固定されてしまいます。

第二に、早期の弁護人選任です。逮捕直後は当番弁護士や国選弁護人の制度が動き出すまでに時間差があります。ご家族から私選でご依頼いただければ、その日のうちに接見に伺えます。入管が並行して動く事案では初動の一日が結果を分けます。

第三に、通訳の質です。捜査機関が手配する通訳人は捜査のために選ばれた通訳であり、依頼者の利益のために動く立場ではありません。「住んでいた」「泊まっていた」「荷物を置いていた」の差は住居地の実態判断に決定的ですが、通訳の過程で失われます。当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐し、接見にも同行します。

当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所では、弁護士 松村大介が初動の接見から公判の結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士による代行はいたしません。中国語専属通訳が常駐し、提携行政書士による在留資格サポートにより、刑事手続後の更新や変更までワンストップでご対応します。

  • 観光目的で来日した後に日本人女性との間にお子さまを授かり、在留資格を失って不法滞在で起訴された事案。婚姻と認知を成立させ、国籍国の公的書類がほとんど無い状況で有利な証拠を集め、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。
  • 冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機にあった女性の事案。退去強制事由に故意・過失は不要とする従来の実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争い、その後入管から在留特別許可が認められています。
  • 特殊詐欺の出し子に関わったとされた20代女性の事案。指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意が存在しなかったことを具体的に主張し、不起訴処分を獲得しました。在留資格への波及まで見据えた活動でした。

おわりに

在留カードの届出は、窓口に一枚の書面を出すだけの手続に見えます。しかし、その一枚を出さなかったことが在留資格の取消しに、そして退去強制につながる構造が現に存在します。逆に言えば、資料が揃い生活の実態を説明できるなら、早い段階で主張すべきことは数多くあります。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田)。注力分野は外国人刑事弁護、入管手続(退去強制・在留特別許可)、行政訴訟。最終更新:2026年8月。

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网站:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

本記事の中国語版(简体字)はこちら

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