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資格外活動許可の範囲|週28時間の数え方と超えたときの帰結

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資格外活動許可の範囲|週28時間の数え方と超えたときの帰結

資格外活動許可の範囲|週28時間の数え方と超えたときの帰結

2026/08/24

本記事の要点

  • 資格外活動の包括許可は、原則として1週について28時間以内という枠が付されている。
  • 28時間は勤務先ごとではなく合算で数える。どの曜日から起算しても超えてはならないという運用である。
  • 風俗営業等に係る業務は、時間の長短にかかわらず資格外活動許可の範囲外である。
  • 超過が常態化すると、入管法24条4号イ(資格外活動の専従)や、資格外活動の罪により拘禁刑に処せられた場合の号に触れうる。
  • 雇用する側は、不法就労助長の問題を負う。これは行為があれば足り、刑事処罰を要しない。

週28時間という数字は、留学生や家族滞在の方であれば誰もが一度は聞いたことがあるはずです。しかし、その数え方や、超えたときに何が起きるのかを正確に理解している方は多くありません。アルバイト先を掛け持ちしていた、長期休業中の感覚のまま学期中も働いていた、といった経緯で枠を超えてしまう例が後を絶ちません。

この記事では、資格外活動許可の枠組みを整理したうえで、超過が問題化したときに刑事手続と入管手続の双方で何が起きるのかを説明します。アルバイトを雇う店舗の側にも読んでいただきたい内容です。

週28時間という枠の意味

資格外活動許可には、活動の内容や勤務先を特定しない包括許可と、特定の活動について個別に与えられる許可があります。留学や家族滞在の方が受けるのは通常、包括許可です。この許可には、原則として1週について28時間以内という時間の枠が付されます。

実務上、重要なのは数え方です。第一に、複数の勤務先で働いている場合は合算します。それぞれで週20時間なら、合計40時間となり枠を超えます。第二に、どの曜日を起点に区切っても28時間以内でなければならないという運用がとられています。月曜起算では収まっていても、木曜起算で超えていれば問題になります。第三に、教育機関が定める長期休業期間中は、留学の在留資格の方について1日8時間以内という別の枠が適用されます。休業期間が明けたのに同じペースで働き続ける、という形での超過が典型的です。

時間の枠とは別に、業務の種類による制限もあります。風俗営業等に係る業務は、時間の長短を問わず許可の範囲外です。店舗の業態が実際にどうなっているかは、本人が正確に把握していないこともあり、注意が必要です。

超過が発覚したときに起きること

資格外活動の疑いは、入管の調査で判明することもあれば、別の刑事事件の捜査の過程で明らかになることもあります。逮捕された場合、警察は48時間以内に検察官へ送致し、検察官は24時間以内に勾留を請求するかどうかを決めます。この72時間で勾留の枠組みが定まり、勾留されれば原則10日、延長でさらに最大10日が加わります。

取調べでは、いつからどこで何時間働いていたかを詳細に聞かれます。記憶があいまいなまま概算で答えると、それが実際より重い事実として固定されることがあります。給与明細やシフト表を確認しないまま供述することは避けるべきです。

入管法上の帰結

資格外活動を専ら行っていると明らかに認められる場合は、入管法24条4号イの退去強制事由に当たりえます。また、資格外活動の罪により拘禁刑に処せられた場合を対象とする号もあります。単なる時間超過なのか、本来の活動を離れて就労に専念していたのかによって、評価は大きく変わります。学業の実態、出席状況、収入の使途といった事情を丁寧に示すことが必要です。

在留期間の更新(入管法21条)や在留資格の変更(入管法20条)の審査でも、資格外活動の履歴は正面から問題になります。在留資格の取消し(入管法22条の4)は、対応する活動を継続して行っていない状態などを理由としますから、就労に傾いて通学の実態が失われていれば、この点も検討されます。

雇用する側の問題として、不法就労助長があります。これは行為があれば足り、刑事処罰を受けていなくても退去強制事由となりうる点に特徴があります。在留カードの確認を形式的に済ませていた、資格外活動許可の有無を見ていなかった、という運用は危険です。なお、退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとする実務に対し、当事務所は責任主義の射程を問う訴訟を提起し、上訴審まで争ってきました。

不起訴処分を目指す

執行猶予判決でも退去強制の対象となりうる類型がある以上、目標は起訴前の不起訴処分です。資格外活動の事案では、超過の程度、期間、動機、本来の活動の継続状況が判断を分けます。学費や生活費の事情、勤務先からの要請、勤務時間の管理の実態を、資料に基づいて説明することが有効です。

検察官との面談を通じて、処分が決まる前にこちらの見立てを伝えます。あわせて、勤務時間を枠内に戻す具体的な措置、学校の受入れ体制を示すことで、再発のおそれが低いことを裏づけます。

初動対応の3つのポイント

黙秘権の行使。勤務時間の総量を記憶だけで答えないでください。概算の一言が、そのまま超過の自認として扱われます。

早期の弁護人選任。国選弁護人は勾留決定後です。最初の72時間を担えるのは私選弁護人だけであり、学校や勤務先との調整も同時に進める必要があります。

通訳の質。捜査機関が手配する通訳人は、依頼者本人のために動く立場ではありません。シフト、休憩、実働といった語の訳し分けは、時間数の認定に直結します。弁護人が同行させる通訳は、依頼者本人のために正確に訳します。

当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所では、弁護士 松村大介が初動接見から公判結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士による代行は行いません。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しています。刑事手続後の在留資格については、提携行政書士と連携してワンストップで対応します。

  • 特殊詐欺の出し子に関わったとされた20代女性の事案では、指示役からの欺罔や脅迫的な状況、犯意の不存在を具体的に主張し、不起訴処分を獲得しました。
  • 観光目的で来日した後に在留資格を失い不法滞在で起訴された事案では、婚姻と認知を成立させ、国籍国の公的書類がほとんど得られない状況で有利な証拠を集め、1回の申請で在留特別許可を獲得しました。
  • 国際的な刑事事件、裁判員裁判の対象事件、世界的に報道された重大事件への対応実績があり、中国籍の方の重大事件にも数多く対応してきました。

おわりに

週28時間の枠は、生活の実感からすると窮屈に見えるかもしれません。しかし、その枠を超えた事実は記録として残り、後の更新や変更の審査で必ず問われます。すでに超えてしまっている場合でも、どう説明し、どう是正するかで結論は変わります。一人で抱え込まないでください。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田)。注力分野は外国人刑事弁護、入管手続(退去強制・在留特別許可)、行政訴訟。最終更新:2026年8月。

舟渡国际法律事务所
网站:https://matsumura-lawoffice.jp/
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本記事の中国語版(简体字)はこちら

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