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経営・管理と刑事事件|事業の実在性・代表者の不在・更新審査で問われること

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経営・管理と刑事事件|事業の実在性・代表者の不在・更新審査で問われること

経営・管理と刑事事件|事業の実在性・代表者の不在・更新審査で問われること

2026/08/24

本記事の要点

  • 経営・管理は、個人の就労ではなく事業が実在し継続しているかを審査する資格であり、経営者の身柄拘束は資格の土台を直接揺るがします。
  • 経営者が拘束されると、申告・納税・許認可の期限が一斉に徒過し、その徒過自体が更新審査で不利に働きます。
  • 会社の名称・所在地など活動機関に関する事項の変更は入管法19条の16の届出事項です。
  • 薬物事犯の有罪は罰金でも執行猶予でも退去強制事由に該当し、事業規模や納税額とは無関係です。
  • 在留資格のない者を働かせた場合、代表者が不法就労助長を問われます。この事由は行為があれば足り、刑事処罰を要件としません。

日本で会社を設立し、経営・管理の資格を得て事業を積み上げてこられた方が刑事事件に巻き込まれたとき、失うものは被用者とは質が違います。自由と在留に加え、会社そのもの、従業員の職、取引先の信用が同時に危険にさらされるからです。

さらに厄介なのは、拘束中は会社の意思決定が止まることです。銀行印も許認可の期限も給与の支払日も、経営者一人の手元で止まります。

身柄拘束中、手続と会社は同時に進む

逮捕後48時間以内に検察官へ送致され、検察官は24時間以内に勾留請求の可否を決めます。合計で最大72時間。この間に弁解の内容、調書の骨格、勾留の必要性についての心証が固まります。経営者の事件では、従業員に指示できる、帳簿を処分できるといった理由で罪証隠滅のおそれが認定されやすく、接見禁止が付くこともあります。

勾留は原則10日、延長でさらに10日。起訴後も拘束が続きうることを考えれば、経営から離れる期間が一か月を超えることも珍しくありません。その間も、申告、社会保険料の納付、許認可の更新、賃料と給与の支払は止まりません。刑事弁護と並行して、誰が会社を維持するのかという課題も同時に設計する必要があります。

経営・管理に固有のリスクはどこにあるか

入管法24条4号リは無期又は1年を超える拘禁刑に処せられた者を対象としますが、但書により刑の全部の執行を猶予された者は除外されます。したがって執行猶予がついた場合に4号リに当たるという説明は誤りです。これに対し同条4号チの薬物関係の有罪は、罰金でも執行猶予でも刑の免除でも該当し、事業規模も納税額も関係ありません。同条4号の2は危険運転致死傷などの重大犯罪を列挙しています。

経営者にとってとりわけ現実的なのが不法就労助長です。入管法24条3号の4が定めるこの事由は、在留資格のない者や資格外活動許可のない者を働かせる行為があれば足り、刑事処罰は要件ではありません。採用を現場責任者に任せていた状況でも認定されうる点に注意が必要です。

次に資格の土台です。審査の中心は、事業に実態があり継続しているかにあります。長期不在で休業し、事務所を解約し、従業員が全員退職すれば、不起訴で終わっても、更新の場面で管理すべき事業が存在しないという理由で行き詰まります。入管法22条の4の取消し事由には、別表第一の在留資格をもって在留する者が当該活動を継続して3か月以上行っていない類型が含まれます。更新(入管法21条)では素行、納税と社会保険の履行状況、事業の安定性が併せて見られ、近年、許可基準は全体として厳格化の方向にあります。なお当事務所は、退去強制事由の判断に故意・過失を要しないとされてきた実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起し上訴審まで争ってまいりました。

不起訴を取ることがなぜ何より優先するのか

経営者の事案では、起訴の有無が会社の生死を左右します。公判が数か月続けば、取引先は契約を解除し、許認可は期限を迎え、判決の時点で戻るべき事業が残っていないという事態になりかねません。薬物事犯は執行猶予判決でも退去強制事由に該当しますから、執行猶予を取るという目標設定だけでは在留を守れません。

起訴前にすべきことは具体的です。被害者のある事件では通訳を介した謝罪と示談を早期に始め、宥恕の意思と再発防止策を書面化します。検察官との面談を求め、社内での実際の役割、関与した工程、利得の有無、整備した社内管理体制を意見書にまとめます。帳簿、契約書、やりとりの記録は、本人が知らなかったこと、あるいは周辺的な関与にとどまることを示す証拠になり、早く確保するほど価値が高まります。

初動対応の3つのポイント

第一に、黙秘権の行使です。経営者は指示系統と決裁権限を繰り返し尋ねられます。会社の正当性を説明しようとして話し込んだ結果、自らを組織の頂点に位置づける供述が調書に残る例は少なくありません。

第二に、早期の弁護人選任です。国選弁護人は原則として勾留決定後に付き、最も重要な72時間が空白になりがちです。会社維持の課題も同時に生じるため、着手は早いほど有利です。

第三に、通訳の質です。捜査機関が手配する通訳は手続を進めるために置かれ、依頼者のためにニュアンスの差を正す立場にはありません。依頼者本人のために動く通訳であれば、商取引の用語や契約文言の訳し方について弁護人に差異を伝えられます。承認したのか、あることを知っていたのか。中国語と日本語の間でわずかにずれるだけで評価は変わります。

当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所では、弁護士松村大介が初動接見から公判結審まで全工程を直接担当し、事務員や若手弁護士が代行することはありません。外国人事件に精通した中国語の専属通訳が常駐しています。刑事手続後の在留資格は、提携する行政書士とともにワンストップで対応いたします。

  • 取り込み詐欺の被害に遭われた卸業の依頼者について、刑事告訴を端緒として相手方を特定し、7,500万円の解決金を獲得しました。経営者は追及される側にも被害を受ける側にもなりえます。当事務所は双方向の実務経験を有しています。
  • 虚偽の株主総会決議による代表取締役解任事件では、東京地方裁判所・東京高等裁判所のいずれにおいても勝訴しました。会社の支配権をめぐる紛争が刑事告訴と絡み合う局面は珍しくなく、民事と刑事の両輪で対応する必要があります。
  • 冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機にあった女性の事案では、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争い、その後、入管から在留特別許可が認められています。雇用管理をめぐる追及は経営者にとって最も身近なリスクの一つです。

おわりに

経営・管理の資格が審査するのは事業の実態です。経営者が拘束されるということは、その実態が日々失われていくということにほかなりません。刑事弁護と会社の維持は同時に始める必要があります。誰が届出をし、誰が支払をし、誰が取引先に説明するのか。最初の接見の場でそこまで決めてしまうことをおすすめします。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

弁護士 松村大介(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)。舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田)。注力分野は外国人刑事弁護、入管手続(退去強制・在留特別許可)、行政訴訟。最終更新:2026年8月。

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网站:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

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