舟渡国際法律事務所

起訴されたご家族へ|公判はこう進む、傍聴と情状証人にできること

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起訴されたご家族へ|公判はこう進む、傍聴と情状証人にできること

起訴されたご家族へ|公判はこう進む、傍聴と情状証人にできること

2026/08/16

不起訴を目指して活動しても、起訴に至る事件はあります。起訴の連絡を受けたご家族から、「これから何が始まるのか」「傍聴に行ってよいのか」「自分は何かできるのか」というお尋ねをいただくことが少なくありません。この記事は、公判手続の流れと、ご家族に開かれている役割を、外国人事件の視点からご説明するものです。

本記事の要点

  • 起訴されると被告人となり、勾留の理由も起訴前とは別の根拠に切り替わります。保釈の請求が可能になるのはこの段階です。
  • 法廷は原則として公開されており、ご家族の傍聴は妨げられません。
  • 国語に通じない者に陳述をさせる場合には通訳人を付さなければなりません(刑事訴訟法175条)。
  • ご家族が情状証人として出廷することは、量刑上も、その後の在留手続上も意味を持ちます。

公判はどのように進むのか

第1回公判期日では、まず人定質問により被告人本人であることを確認し、検察官が起訴状を朗読します。次に、被告人と弁護人が起訴状の内容について認めるか争うかを述べます(罪状認否)。ここで争う点を明示すれば、以後の審理はその争点を中心に組み立てられます。

続いて証拠調べに入ります。検察官が請求した証拠について弁護人が意見を述べ、採用された証拠が取り調べられます。証人尋問が必要な事件では、証人が法廷で証言し、双方が尋問します。その後、被告人質問を経て、検察官の論告求刑、弁護人の弁論、被告人の最終陳述という順で結審し、後日、判決が言い渡されます。

争いのない事件であれば、第1回期日で結審し、二、三週間後に判決というのが一つの目安です。争いのある事件や証人が多い事件では、期日が重ねられ、数か月に及ぶこともあります。

通訳をめぐる注意

刑事訴訟法175条は、国語に通じない者に陳述をさせる場合には通訳人に通訳をさせなければならないと定めています。法廷では裁判所が通訳人を選任しますが、ここで注意していただきたいのは、通訳の質が、被告人の言葉の伝わり方をそのまま左右するという点です。

特に被告人質問では、反省の言葉、事件当時の心情、再発防止の決意といった、微妙なニュアンスを含む陳述が中心になります。直訳すると冷たく響く表現、逆に大げさに響く表現があります。弁護人が事前に用語を整理し、独自の通訳を交えて打合せを重ねておくことで、この危険を相当程度減らすことができます。当事務所が専属の中国語通訳を確保している理由の一つは、ここにあります。

ご家族にできること

第一に、傍聴です。法廷は原則として公開されており、ご家族が傍聴席にいらっしゃることは、被告人本人にとって大きな支えになります。日本語が分からない場合でも、その場にいることの意味は変わりません。

第二に、情状証人としての出廷です。事件後の監督体制、住居と就労の見通し、家族としての受け止めを、法廷で証言していただくことになります。ここで語られる内容は、量刑の判断材料になるだけでなく、その後の入管手続における家族関係の立証にもつながります。入管法50条5項は、在留特別許可の判断において家族関係を考慮事情として掲げていますので、法廷での証言が後の書面の土台になる場面があります。

第三に、判決後の準備です。実刑となれば刑の執行後に入管手続へ移行する可能性があり、執行猶予であっても、在留資格の種類と罪名によっては退去強制事由に該当し得ます。判決を待ってから動くのではなく、判決前から在留に関する資料を整えておくことをお勧めいたします。

刑事と入管を分けて考えない

公判の段階で最も避けたいのは、量刑だけを見て入管を見ないことです。たとえば別表第一の在留資格をお持ちの方が、入管法24条4号の2に列挙された章の罪で拘禁刑に処せられた場合、同号には執行猶予の除外規定がありませんので、執行猶予付きの判決であっても退去強制事由に該当し得ます。「執行猶予を取れたから大丈夫」という説明では足りない理由が、ここにあります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士は、裁判員裁判対象事件を含む刑事公判の経験を重ねてまいりました。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、証拠の分析と反対尋問を通じて無罪判決を獲得した事例は、公判段階での立証活動が結論を動かし得ることを示すものです。

また、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問・証人尋問を行ったうえで、在留特別許可を獲得した事例もございます。公判で何をどう語るかを、入管手続まで見通して設計することの実務的な意味を、この事例は示しております。

接見の初動から結審まで松村大介弁護士が直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が打合せに同席いたします。

結語

起訴は終わりではなく、争い方を選び直す局面です。何を認め、何を争い、法廷で誰に何を語ってもらうのか。この設計は、量刑だけでなく、その後の在留の見通しまで規定してまいります。ご家族としてできることも決して少なくございませんので、まずは全体の流れを把握するところからご一緒できればと存じます。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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