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会社都合で解雇された外国人が在留資格を失わないために|退職直後から順に進める手順

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会社都合で解雇された外国人が在留資格を失わないために|退職直後から順に進める手順

会社都合で解雇された外国人が在留資格を失わないために|退職直後から順に進める手順

2026/08/30

ある日突然、業績が悪いので来月末で辞めてほしいと言われた。就労資格で日本に住み、家族も日本にいる。家賃も子どもの学費も止められない。それなのに、まず頭に浮かぶのは在留資格のことで、誰にどの順番で何を届け出ればよいのかが分からない。会社都合の解雇に直面した方が最初にぶつかるのは、この情報の空白です。

この記事では、解雇の通知を受けた直後から在留期間の満了までを時系列に分け、在留資格を維持するために何をすべきかを、手続の順に説明します。

解雇されたら在留資格はすぐに失われますか

失われません。在留資格は勤務先ごとに与えられるものではなく、活動の類型に対して与えられるものです。したがって、勤務先を失っても、在留カードに記載された在留期間はそのまま残ります。

ただし、その状態を放置してよいわけではありません。就労資格については、対応する活動を継続して3か月以上行っていない場合に取消しの対象となり得ます。ここで重要なのは、入管法22条の4第1項7号が正当な理由がある場合を除外していることです。会社都合の解雇による失職とその後の真摯な求職活動は、この正当な理由として説明できる典型的な事情です。

解雇の通知を受けたら最初に何をすべきですか

次の順序で進めてください。とくに最初の2つは期限があるため、優先して着手します。

  • 解雇の理由と解雇日を書面で明らかにさせる。解雇理由を記載した証明書の交付を求めることができます。
  • 離職の日から14日以内に、契約機関に関する届出を行う。これは入管法19条の16に定められた義務です。
  • 離職票、雇用保険の被保険者証、源泉徴収票、社会保険の資格喪失に関する書類を受け取る。
  • 健康保険を国民健康保険に切り替えるか、任意継続の手続を検討する。
  • 在留期間の満了日を確認し、残りの期間から逆算して行動計画を立てる。

解雇そのものを争うことはできますか

できる場合があります。日本では、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない解雇は無効とされます。経営上の理由による人員削減についても、人員削減の必要性、解雇を避けるための努力、対象者の選び方の合理性、手続の相当性といった観点から、有効性が厳しく判断されます。

外国人だけを狙い撃ちにした人員削減や、在留資格の更新時期に合わせた退職の強要は、とりわけ問題が大きい類型です。解雇を争う場合でも、争っている間の在留については別途手当てが必要ですので、労働事件と入管手続を同時に設計することが欠かせません。

求職している間の生活費はどうすればよいですか

雇用保険に加入していた方は、要件を満たせば失業等給付を受けられます。国籍は要件ではありません。会社都合による離職の場合、自己都合の場合よりも給付の開始が早く、給付日数も長くなる扱いがあります。離職票を受け取ったら、速やかに公共職業安定所で手続してください。

また、就労資格をお持ちの方が、本来の活動以外の仕事で一時的に収入を得たい場合には、資格外活動の許可が必要です。許可を受けずに別の仕事をすることは、在留資格の取消しや退去強制につながる危険があります。生活が苦しいときほど、この一線を越えないでください。

同じ在留資格のまま転職できますか

新しい勤務先での職務内容が、現在の在留資格に対応する活動に当たるのであれば、在留資格を変更せずに転職できます。転職先が決まったら、その日から14日以内に、新たな契約機関に関する届出を行ってください。

職務内容が現在の資格に該当するかどうかに不安がある場合は、就労資格証明書の交付を申請しておくと安心です。これは、次の更新申請のときに初めて判断を受けるのではなく、あらかじめ確認しておくための制度です。転職先の企業にとっても、採用の判断材料になります。

転職先が見つからないまま在留期間が満了しそうなときは

期間が満了する前に、必ず地方出入国在留管理局に相談してください。何もせずに期間を過ぎてしまうと、その時点で不法残留となり、状況が根本的に変わってしまいます。

実務上は、求職活動を続けるための在留資格の変更や、在留期間の更新が検討されることがあります。いずれの場合も、これまでの求職活動の実績、生活を維持できる資力、日本での生活の基盤といった事情が重視されます。応募先の一覧、面接の記録、預金の状況、家族の在学や在職の状況を、資料としてそろえておいてください。

3か月を超えてしまいそうなときは何が問題になりますか

先に述べた在留資格の取消しの検討対象になり得ます。ただし、繰り返しになりますが、判断されるのは期間の長さそのものではなく、その間に何をしていたかです。

取消しの手続に入った場合には意見を述べる機会が与えられ、そこで正当な理由を具体的に説明することになります。解雇通知書、離職票、失業給付の受給資格に関する書類、応募と面接の記録、内定通知は、いずれもその説明を支える資料です。解雇された日から、日付の分かる記録を意識して残しておくことが、後の手続を大きく左右します。

家族の在留資格にはどう影響しますか

家族滞在の在留資格は、扶養者である方の在留資格と活動を前提としています。したがって、扶養者が職を失った状態が長く続くと、家族の側の更新審査にも影響が及ぶ可能性があります。

この点でも、扶養者が速やかに再就職し、収入を回復することが最も基本的な対応になります。あわせて、配偶者が資格外活動の許可を得て働く、子の就学状況を継続させるといった形で、生活の基盤が日本にあることを客観的に示せるようにしておくことが有効です。家族全体の在留を一つの計画として組み立てるという発想を持ってください。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。担当する松村大介弁護士(第一東京弁護士会所属・登録番号59077・2019年登録)が、警察署での最初の接見から検察官との交渉、公判、その後の入管手続に至るまで全工程を直接担当します。事務員や若手弁護士が代わりに対応することはありません。

外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が手配する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を利用していただけます。取調べで何を話したのか、入管で何を聞かれているのかを正確に把握できる体制です。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更等については、提携する行政書士とワンストップで対応します。

  • 難関とされた在留特別許可を1回の手続で獲得した事例。観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの、在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された事案です。婚姻と認知の手続が未了で当局から一旦不受理とされたところ、松村弁護士が憲法的な観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問・証人尋問を行いました。国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下でも有利な証拠を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで、1回の手続で在留特別許可を得ました。
  • 強制退去の危機にあった女性を救済した事例。冤罪により不法就労助長罪に問われ、強制退去の危機に瀕した女性の事案です。「退去強制事由には故意・過失を要しない」とされてきた従来の実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争いました。その後、入管から在留特別許可が認められました。

初回のご相談は無料です。費用は事案に応じてお見積りします。まずは現在の状況を整理するところから、一緒に始めさせてください。

おわりに

会社都合の解雇は、収入と在留資格の二つを同時に揺るがします。しかし、退職直後の届出、求職活動の記録、在留期間からの逆算という三つを押さえておけば、選択できる手段は想像以上に残されています。逆に、何もしないまま時間が経つことが最も避けたい事態です。解雇の通知を受け取った段階で、労働の問題と在留の問題を一緒に相談できる先を確保しておくことをお勧めします。

なお、本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、ここで紹介した過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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