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交通事件の記録の取り寄せ方|実況見分調書・供述調書を入管手続でどう使うか

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交通事件の記録の取り寄せ方|実況見分調書・供述調書を入管手続でどう使うか

交通事件の記録の取り寄せ方|実況見分調書・供述調書を入管手続でどう使うか

2026/08/28

交通事故で捜査を受け、その後に在留期間の更新や退去強制の手続が控えている。入管に対して、事故がどのような状況で起き、自分の過失がどの程度だったのか、なぜ不起訴になったのかを説明したい。しかし手元には何の書類も残っていない、という状態は珍しくありません。捜査機関が作成した記録は、本人に自動で交付されるものではないからです。

本記事では、交通事件でどのような記録が作られるのか、不起訴になった事件の記録や判決に関する書類をどのように取り寄せるのか、そしてそれらを入管の手続でどう使うのかを整理します。

交通事件ではどのような記録が作られますか

典型的なものとして、事故現場の状況を図面と写真で記録した実況見分調書、当事者や目撃者から事情を聴いた供述調書、けがの内容に関する診断書、車両の損壊状況を記録した書類、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像を分析した書類などがあります。これらは検察官が処分を決める際の資料となり、起訴された場合には証拠として扱われます。結論だけを口頭で告げられても、その判断の前提となった事実関係は記録の中にあります。入管に説明する際に必要になるのも、この前提の部分です。

不起訴になった事件の記録は取り寄せられますか

不起訴となった事件の記録は、原則として公にしないという扱いが基本にあります。もっとも、被害者や当事者が民事上の損害賠償や行政上の手続のために必要とする場合には、検察庁の運用として、実況見分調書などの客観的な内容の記録について閲覧や謄写が認められることがあります。範囲や条件は事件の性質や関係者のプライバシーへの配慮によって異なり、供述調書のように関係者の説明を記載した書類は制限されることが多いのが実情です。まずは事件を扱った検察庁に対し、目的を示して照会することから始めます。

不起訴の理由を確認するにはどうすればよいですか

不起訴には、犯罪の嫌疑がないと判断されたもの、嫌疑が十分でないと判断されたもの、嫌疑はあるが起訴を見送ったもの(起訴猶予)などの区別があります。この区別は入管の判断にとって意味の大きい情報です。本人からの請求により、不起訴となった事実を証明する書面の交付を受けられる運用があり、事案によっては理由の区別について説明を受けられることもあります。もっとも、常に詳細な理由まで明らかにされるわけではありませんので、何を求めるのかを整理したうえで請求することが重要です。

実況見分調書は入管の手続でどう役立ちますか

実況見分調書は、道路の形状、信号や標識の位置、車両の停止位置、衝突地点といった客観的事実を図面と写真で示すものです。これにより、相手方の飛び出しがあったこと、見通しが悪い交差点であったこと、速度が高くなかったことなど、過失の程度が軽いことを裏付ける事実を具体的に示すことができます。入管の審査では、事件の重大性や本人の非難の程度が考慮されますので、抽象的に反省を述べるよりも、客観的な資料に基づいて事故の実態を説明するほうが説得力を持ちます。

判決を受けた場合、どの書類を入管に出すべきですか

判決を受けた場合には、判決書の謄本と、判決が確定したことを示す証明書を取得しておくべきです。特に、刑の内容が実刑なのか執行猶予が付いたのか、その期間はどれだけかという点は、退去強制事由の判断に直結します。たとえば入管法24条4号リには但書があり、全部の執行猶予が言い渡された場合は除外されます(一部の執行猶予の場合も、実際に服する部分が1年以下であれば除外されます)。判決の内容を正確に示す書類がなければ、この区別を主張することができません。刑事事件を担当した弁護人に、確定後の書類の取得まで依頼しておくと確実です。

交通事故証明書や保険会社の資料は使えますか

使えます。自動車安全運転センターが発行する交通事故証明書は、事故の日時、場所、当事者を公的に示す資料であり、事故があった事実の基礎として有用です。また、示談書や免責証書、保険会社が作成した支払の明細は、被害者への賠償が済んでいることを示す資料になります。入管の審査では、被害の回復に向けてどのような対応をしたかが評価の対象になり得ますので、示談が成立している場合には、その内容と支払の完了を示す書類をそろえておいてください。

記録を集めると、かえって不利になることはありませんか

可能性はあります。記録には、自分に不利な事実や、事故直後に述べた内容が含まれていることがあり、後の説明と食い違えば、その食い違い自体が問題とされます。したがって、まず記録の内容を確認し、そのうえで何を提出するかを判断するという順序が重要です。また、入管に対する説明は、刑事手続で述べた内容と整合していなければなりません。取り寄せた記録を読まないまま提出することは避け、内容を検討したうえで、説明の組み立てを決めてください。

記録の取り寄せは自分でもできますか

できる手続もありますが、実際には目的の説明や範囲の特定が求められるため、慣れていないと時間がかかります。弁護士であれば、弁護士会を通じた照会の制度を用いて関係機関に資料の提供を求めることができるほか、刑事記録の閲覧謄写や判決に関する書類の取得についても手続を代行できます。在留期間の満了日や退去強制手続の進行との関係で、記録を待っている時間はあまりありません。入管に提出すべき期限から逆算して、どの資料を優先して集めるかを決める必要があります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。担当する松村大介弁護士(第一東京弁護士会所属・登録番号59077・2019年登録)が、警察署での最初の接見から検察官との交渉、公判、その後の入管手続に至るまで全工程を直接担当します。事務員や若手弁護士が代わりに対応することはありません。

外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が手配する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を利用していただけます。取調べで何を話したのか、入管で何を聞かれているのかを正確に把握できる体制です。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更等については、提携する行政書士とワンストップで対応します。

  • 難関とされた在留特別許可を1回の手続で獲得した事例。観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの、在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された事案です。婚姻と認知の手続が未了で当局から一旦不受理とされたところ、松村弁護士が憲法的な観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問・証人尋問を行いました。国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下でも有利な証拠を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで、1回の手続で在留特別許可を得ました。
  • 強制退去の危機にあった女性を救済した事例。冤罪により不法就労助長罪に問われ、強制退去の危機に瀕した女性の事案です。「退去強制事由には故意・過失を要しない」とされてきた従来の実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争いました。その後、入管から在留特別許可が認められました。

初回のご相談は無料です。費用は事案に応じてお見積りします。まずは現在の状況を整理するところから、一緒に始めさせてください。

おわりに

交通事件の記録は、入管の手続において、自分の言い分を裏付ける数少ない客観的な材料です。反省しているという言葉だけでは伝わらないことも、図面と写真、判決書、示談の資料が加われば、事実として示すことができます。他方で、記録には不利な内容が含まれることもありますから、内容を確認したうえで、何をどの順序で提出するかを検討する必要があります。

当事務所では中国語での対応が可能で、刑事事件の記録の取得から入管手続における主張の組み立てまでを一貫して扱ってまいりました。過去には、実況見分の結果と示談の資料を整理して提出し、在留の継続につながった例もあります。なお、本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、ここで紹介した過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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