舟渡国際法律事務所

お盆や年末年始にご家族が逮捕されたら|連休中に手続はどう進むのか

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お盆や年末年始にご家族が逮捕されたら|連休中に手続はどう進むのか

お盆や年末年始にご家族が逮捕されたら|連休中に手続はどう進むのか

2026/08/15

お盆の時期に、警察署から突然の連絡を受ける。あるいは、連絡が取れなくなった家族の所在を探して、休みの間ずっと不安を抱えて過ごす。毎年この季節に、そうしたご相談をいただきます。役所も会社も休みに入る中で、刑事手続だけは止まりません。ここでは、連休中に何が動き、何が止まるのかを整理し、ご家族にできることをお伝えいたします。

本記事の要点

  • 逮捕から勾留までの時間の制限は、休日でも変わりません。警察は身体を拘束した時から48時間以内に検察官へ送致し、検察官は受け取った時から24時間以内、かつ身体の拘束から72時間以内に勾留を請求します(刑事訴訟法203条1項、205条1項・2項)。
  • 裁判所は休日にも令状事務を行っています。お盆だから勾留の判断が先送りになる、ということはありません。
  • 勾留が決まると、勾留請求の日から10日、延長されればさらに10日を上限として身体の拘束が続きます(同法208条1項・2項)。
  • 一般の面会は、警察署の留置施設では平日の日中に限られることが多く、拘置所では土日祝日は行われません。他方、弁護人の接見は休日や夜間でも可能です(同法39条1項)。
  • 連休中に家族が動きにくい期間こそ、弁護人が接見の窓口となる意味が大きくなります。

連休でも止まらないもの、止まるもの

まず止まらないものです。逮捕、送致、勾留請求、勾留質問、そして勾留決定。これらは時間の制限がある手続ですから、暦にかかわらず進みます。警察の取調べも、休日だからといって行われないわけではありません。つまり、ご家族が「連休が明けてから弁護士を探そう」とお考えになっている間にも、最も重要な72時間は過ぎていきます。

次に止まるものです。一般面会は、施設の運用により制約を受けます。警察署の留置施設では平日の日中のみ、時間も15分程度に限られるのが通例で、土日祝日は実施されないことが多くあります。拘置所に移った後は、土日祝日の面会は行われません。差入れの窓口も同様です。また、在留カードや旅券に関する入管の窓口、市区町村の証明書の発行窓口も閉まりますので、身元引受書や在留に関する資料の準備は、連休明けを待たざるを得ない部分が出てきます。

中国本土のご家族ができること

ご家族が中国本土にいらっしゃる場合、時差と渡航の制約が重なります。それでも、ご家族には独立して弁護人を選任する権利があります。被疑者の配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などは、本人とは別に弁護人を選任することができます(刑事訴訟法30条2項)。来日できなくても、代理人となる弁護士との間で委任の手続を進めることは可能です。

その際に役立つ情報は、本人の氏名と生年月日、逮捕された日、留置されている警察署の名称、分かる範囲での容疑の内容です。これらが分かれば、弁護人は連休中でも接見に赴くことができます。

領事機関への通報を受ける権利

外国人が身体を拘束された場合、本人の要請があれば、自国の領事機関に対して通報が行われ、領事官との連絡・接見が認められます(領事関係に関するウィーン条約36条1項(b))。当局はこの権利を遅滞なく告知する義務を負いますが、実務では告知が遅れることもあります。弁護人としては、告知の有無を必ず確認いたします。

連休中の弁護活動で目指すもの

短い期間で結果を左右するのは、勾留を阻止できるかどうかです。住居が定まっていること、就労先や在学先が身元を引き受ける意思を示していること、証拠を隠す立場にないこと。これらを裏づける資料を検察官と裁判官に届けることが、勾留請求の却下や準抗告による釈放につながります。

外国人の方の場合、逃亡のおそれが形式的に強調されがちです。在留資格の有無、日本国内の家族関係、勤務先の状況、居住の実態を具体的に示すことで、その評価は動きます。逆に、この作業を連休明けに回すと、勾留決定の後になり、判断を覆すための労力は格段に大きくなります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)では、松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)が、接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします。事務員や若手弁護士による代行は行いません。外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、接見・取調べの立会い・打合せにご利用いただけます。

身柄の解放に関しては、特殊詐欺の受け子として複数回の再逮捕を受けた事案において、取調べへの対応と不当な取調べへの抗議を重ね、全ての事件について不起訴処分を得た事例があります。また、裁判員裁判対象事件を含む重大事件や、社会的な関心を集めた事件への対応経験を有しており、報道が先行する状況での対応にも慣れております。

刑事手続の終了後の在留資格の更新・変更については、提携の行政書士と連携して対応いたします。万一、退去強制手続に進んだ場合にも、在留特別許可の獲得実績を踏まえて対応いたします。

結語

連休は、ご家族にとって最も動きにくい期間であり、同時に手続が最も速く動く期間でもあります。この非対称を埋めるのが弁護人の役割です。まずは、本人がどこにいるのかを確かめるところから始めてまいりましょう。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

本記事は2026年8月時点の情報です

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

本記事の中国語版(简体字)はこちら

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