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国際結婚の離婚|どの国の裁判所で、どの国の法律によるのかと在留への影響

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国際結婚の離婚|どの国の裁判所で、どの国の法律によるのかと在留への影響

国際結婚の離婚|どの国の裁判所で、どの国の法律によるのかと在留への影響

2026/08/31

日本人と中国籍の夫婦、あるいは中国籍同士のご夫婦が日本で離婚を考えるとき、最初につまずくのが、どこで手続をすればよいのかという問題です。日本の役所に離婚届を出せばそれで終わりなのか、中国でも手続が必要なのか、相手が帰国してしまったらどうするのか、といったご相談が絶えません。

国境をまたぐ離婚では、どの国の裁判所が扱うのかと、どの国の法律を当てはめるのかという二つの問題を分けて考える必要があります。この記事では、その分かれ方を整理したうえで、日本で進める場合の手順、中国側の手続との関係、子の親権や養育費、そして在留資格への影響までを説明します。

日本と中国のどちらで離婚手続を進めればよいですか

結論としては、夫婦がどこに生活の本拠を置いているか、相手がどこにいるか、財産や子がどこにあるかによって決まります。夫婦がともに日本で暮らしている場合は、日本で手続を進める方が現実的です。証拠の収集も、相手方への連絡も、日本で行う方が容易だからです。

他方で、相手が既に中国に帰国して日本に戻る見込みがない、財産の大半が中国にあるといった場合には、中国で手続をした方が実効性のあることもあります。どちらで進めるかは、最終的に得たい結果(離婚そのものか、財産の分与か、子の親権か)を見据えて選ぶべきです。

日本の裁判所で離婚できるのはどのような場合ですか

日本には、国境をまたぐ家事事件について、どのような場合に日本の裁判所が審理できるかを定めた規定があります。一般的には、相手方の住所が日本にあるときや、夫婦が最後に共通の住所を日本に有しており、申立てをする側が今も日本に住んでいるときなどに、日本の裁判所で審理できるとされています。

日本での手続は、まず家庭裁判所の調停から始めるのが原則です。話合いがまとまらなければ、離婚訴訟に進みます。相手が中国にいる場合でも、日本の裁判所で審理できる場合はありますが、書類の送達に時間がかかるため、見通しは早めに立てておく必要があります。

離婚にはどの国の法律が適用されますか

日本の裁判所で審理するからといって、必ず日本の法律が適用されるとは限りません。国際的な家族関係については、当事者の国籍や生活の本拠などに応じて、どの国の法律を適用するかを決める仕組みが置かれています。どの国の法律が適用されるかは、個別の事情に応じて別途判断が必要であり、一律に決まるものではありません。

実務上は、夫婦の一方が日本人で日本に居住している場合には日本の法律によって処理されることが多く、双方が中国籍の場合には別の検討が必要になります。離婚そのものと、財産の分与、子の親権、養育費とで、適用される法律が異なることもありますので、この点は最初に確認しておくべき事項です。

日本の協議離婚は中国でも通用しますか

日本には、夫婦が合意して市区町村に離婚届を出せば離婚が成立する協議離婚の制度がありますが、この方式が中国側でそのまま受け入れられるかどうかは、別の問題です。中国の戸籍や身分登記に反映させるには、中国側で求められる手続を経る必要があります。

必要となる書類(離婚届の受理証明、翻訳、公証や認証の要否)や取扱いは、窓口や時期によって異なりますので、必ず事前に確認してください。日本で離婚届を出したから中国でも当然に独身として扱われる、と考えて再婚の準備を進めてしまうと、後で大きな支障が生じます。

中国籍の夫婦が日本で離婚する場合はどうなりますか

双方が中国籍で日本に居住している場合でも、日本の市区町村に離婚届を提出して協議離婚が成立する扱いが取られることがあります。ただし、これも中国側の登記にどう反映されるかは別途確認が必要です。

また、中国で手続をする場合には、当事者双方が出向くことが求められる、合意による離婚について一定の期間を置く仕組みがあるなど、日本とは異なる点があります。仕事や在留資格の関係で長期の帰国が難しい方も多いので、どちらの国で進めるかは、時間と費用の見通しも含めて比較したうえで決めてください。

親権や養育費はどのように決まりますか

日本の家庭裁判所で扱う場合、子の親権は、これまで誰が主に子の世話をしてきたか、離婚後の監護の体制、子の年齢や意思、生活環境の安定などを踏まえて判断されます。国籍がどちらであるかは、それ自体で結論を決める要素ではありません。

養育費は、双方の収入と子の人数・年齢を基礎に算定されます。問題は、相手が中国に帰国した場合の回収です。日本で取決めをしても、相手の財産が国外にあると強制執行は容易ではありませんので、離婚の際に一定額をまとめて支払ってもらう、財産の分与と併せて調整するなど、回収可能性を踏まえた合意を組み立てることが現実的です。

相手が帰国してしまった、連絡が取れない場合はどうしますか

相手の所在が分からない、あるいは中国にいて手続に応じないという事案は少なくありません。この場合でも、日本の裁判所で審理できる場合があり、公示送達などの方法によって手続を進められることもあります。

ただし、外国に住む相手方への書類の送達には時間がかかり、判決を得ても相手の国でその効力が認められるかは別の問題になります。相手が応じないからといって放置すると、在留資格の期限や再婚の予定に影響しますので、早めに方針を決めることが大切です。

離婚は在留資格にどう影響しますか

日本人の配偶者等や永住者の配偶者等の在留資格で在留している方は、離婚をしたときは入管への届出が必要です。届出の期限は14日以内とされていますので、離婚届の提出と併せて手続してください。

また、配偶者としての活動を行わない状態が6か月以上続くと、在留資格の取消し(入管法22条の4)が問題となり得ます。ただし正当な理由がある場合は除かれます。離婚後も日本で生活を続けるためには、子を監護養育していることや日本での生活実績を踏まえた定住者への変更、あるいは就労系の在留資格への変更を検討することになります。在留期限が迫っている場合は、離婚の手続と在留の手続を同時並行で進める必要があります。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。担当する松村大介弁護士(第一東京弁護士会所属・登録番号59077・2019年登録)が、警察署での最初の接見から検察官との交渉、公判、その後の入管手続に至るまで全工程を直接担当します。事務員や若手弁護士が代わりに対応することはありません。

外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が手配する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を利用していただけます。取調べで何を話したのか、入管で何を聞かれているのかを正確に把握できる体制です。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更等については、提携する行政書士とワンストップで対応します。

  • 難関とされた在留特別許可を1回の手続で獲得した事例。観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの、在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された事案です。婚姻と認知の手続が未了で当局から一旦不受理とされたところ、松村弁護士が憲法的な観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問・証人尋問を行いました。国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下でも有利な証拠を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで、1回の手続で在留特別許可を得ました。
  • 強制退去の危機にあった女性を救済した事例。冤罪により不法就労助長罪に問われ、強制退去の危機に瀕した女性の事案です。「退去強制事由には故意・過失を要しない」とされてきた従来の実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争いました。その後、入管から在留特別許可が認められました。

初回のご相談は無料です。費用は事案に応じてお見積りします。まずは現在の状況を整理するところから、一緒に始めさせてください。

おわりに

国際結婚の離婚では、どの国で手続をするか、どの国の法律が適用されるか、その結果が相手の国で認められるか、という三つの段階を順に確認する必要があります。ここを整理しないまま話を進めると、日本では離婚したのに中国では婚姻関係が残っている、あるいは在留資格の期限を過ぎてしまう、といった事態が起こります。離婚を考え始めた段階、相手から離婚を求められた段階でご相談ください。当事務所では中国語での対応が可能で、離婚の手続と在留の手続を一体として見通したうえでご提案しています。

なお、本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、ここで紹介した過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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