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飲酒運転をすると在留資格の更新はどうなるか|素行要件と審査で見られる事情

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飲酒運転をすると在留資格の更新はどうなるか|素行要件と審査で見られる事情

飲酒運転をすると在留資格の更新はどうなるか|素行要件と審査で見られる事情

2026/08/28

飲酒運転で罰金の処分を受けた方から、次の在留期間の更新は通るのか、会社に報告すべきか、永住申請はもう無理なのか、というご相談をよくいただきます。刑事事件が終わっても、外国籍の方にとってはそこから在留の問題が始まります。

飲酒運転は、それだけで直ちに退去強制につながる類型ではありません。しかし、在留期間の更新や永住許可の審査では素行が問われるため、無関係とも言えません。ここでは、更新審査で実際に何が見られるのか、今からできることは何かを具体的に説明します。

飲酒運転をすると在留期間の更新は認められなくなりますか

直ちに不許可になると決まっているわけではありません。在留期間の更新は、在留資格に対応する活動を継続して行っていること、独立して生計を営めること、素行に問題がないことなど、複数の事情を総合して判断されます。飲酒運転による罰金の前科は、このうち素行の評価にかかわる一つの事情です。

実際には、初めての酒気帯び運転で事故がなく、その後の勤務状況に問題がない場合には、更新が認められている例が多くあります。他方で、飲酒運転を繰り返している、人身事故を伴っている、無免許運転が重なっているといった事案では、判断が厳しくなります。

更新の審査では、飲酒運転はどのように評価されますか

公表されている在留資格の変更・在留期間の更新の許可に関するガイドラインでは、素行が善良であることが考慮事項の一つに挙げられています。ここでいう素行は、有罪判決の有無だけでなく、違反の内容や反復の有無を含めて見られます。

審査で重く見られやすいのは、次のような事情です。

  • 酒酔い運転であった、あるいは体内のアルコール量が多かった
  • 人身事故を伴い、被害者に重い結果が生じた
  • 過去にも交通違反や飲酒運転で処分を受けている
  • 無免許運転やひき逃げなど、他の違反が重なっている
  • 事故後に被害弁償や示談が行われていない

逆に、被害者との示談が成立している、運転をやめた、再発防止のための具体的な取組みをしている、といった事情は、説明資料として意味を持ちます。

罰金で終わった場合と、執行猶予が付いた場合で違いはありますか

あります。罰金は比較的軽い処分であるのに対し、拘禁刑の言渡しを受けた場合は、たとえ刑の全部の執行を猶予されていても、事案が重いと評価されたことの表れとして受け止められます。更新の可否そのものより、更新される在留期間の長さに差が出ることも少なくありません。

もっとも、刑の全部の執行を猶予された場合は、入管法24条4号リの但書により、同号を理由とする退去強制の対象からは外れます。処分の内容によって、退去強制のリスクと更新審査での評価は、それぞれ別に考える必要があります。

更新の申請書に前科を書かなければならないのですか

申請書には、日本国内外での処分歴を申告する欄があり、正確に記載する必要があります。罰金の前科を書けば不利になると考えて、これを伏せたくなる気持ちは理解できますが、隠すことは避けてください。

入管は捜査機関からの情報も踏まえて審査しますので、記載しなくても判明することがあります。そして、偽りその他不正の手段によって許可を受けた場合については、入管法22条の4が在留資格の取消事由を定めています。事実を書いたうえで、その後の事情を丁寧に説明するほうが、結果としてはるかに安全です。

更新が認められても、在留期間が短くなることはありますか

あります。これまで3年の在留期間が付与されていた方が、更新後は1年になるという例は珍しくありません。これは不許可ではありませんが、次の更新までの期間が短くなることで、その間の生活が安定していることを改めて示す必要が生じます。

短い期間が付与された場合は、次の更新に向けて、勤務の継続、納税、社会保険の加入といった基本的な事項を確実に整えておくことが大切です。

飲酒運転で退去強制の対象になるのは、どのような場合ですか

刑罰を理由とする退去強制事由は限られています。入管法24条4号リは1年を超える実刑に処せられた場合を対象とし、同号但書により刑の全部の執行を猶予された場合は除かれます。通常の酒気帯び運転で、この要件に当たることは多くありません。

注意が必要なのは、飲酒運転から人身事故に至った場合です。態様によっては危険運転致死傷(自動車運転死傷処罰法2条・6条1項)に当たり、これは入管法24条4号の2に含まれます。この場合は、刑の重さとは別の枠組みで退去強制の可否が問題となりますので、早期に見通しを立てる必要があります。

永住許可や帰化への影響はどうなりますか

更新よりも厳しく見られます。永住許可では素行が善良であることが要件とされており、交通違反や刑事処分の履歴は正面から審査されます。飲酒運転による前科がある場合、直後の申請は現実的でないことが多く、一定の期間、問題なく生活を続けたうえで申請を検討することになります。

帰化についても同様に、法を守って生活しているかが審査されます。いつから申請できるかは事案によって異なりますので、時期の見極めを含めて、事前に相談されることをお勧めします。

更新を控えている場合、今からできることは何ですか

まず、刑事手続の段階でできることを尽くすことです。不起訴となれば前科は残らず、審査での説明も大きく変わります。被害者がいる場合は示談と被害弁償が最優先です。

そのうえで、更新申請に向けて、次のような資料をそろえておくと説明がしやすくなります。

  • 在職証明書、給与や納税の状況を示す資料
  • 被害者との示談書や、賠償が完了したことを示す書面
  • 車を処分した、運転をしていないことを示す事情
  • 家族の在留状況や、日本での生活の基盤を示す資料

更新申請は、通常の必要書類を出すだけでなく、事情を説明する書面を添えることができます。何をどこまで書くかは事案によりますので、申請前にご相談ください。

当事務所のご案内

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)は、中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護と入管手続を主たる注力分野としています。担当する松村大介弁護士(第一東京弁護士会所属・登録番号59077・2019年登録)が、警察署での最初の接見から検察官との交渉、公判、その後の入管手続に至るまで全工程を直接担当します。事務員や若手弁護士が代わりに対応することはありません。

外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が手配する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を利用していただけます。取調べで何を話したのか、入管で何を聞かれているのかを正確に把握できる体制です。刑事手続が終わった後の在留資格の更新・変更等については、提携する行政書士とワンストップで対応します。

  • 難関とされた在留特別許可を1回の手続で獲得した事例。観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かったものの、在留資格を失い不法滞在で逮捕・起訴された事案です。婚姻と認知の手続が未了で当局から一旦不受理とされたところ、松村弁護士が憲法的な観点から当局と交渉して婚姻・認知を成立させ、入管法違反の刑事裁判を意識した被告人質問・証人尋問を行いました。国籍国発行の公的書類がほとんど存在しない困難な状況下でも有利な証拠を集め、入管当局の過去の許可事例を分析することで、1回の手続で在留特別許可を得ました。
  • 強制退去の危機にあった女性を救済した事例。冤罪により不法就労助長罪に問われ、強制退去の危機に瀕した女性の事案です。「退去強制事由には故意・過失を要しない」とされてきた従来の実務に対し、責任主義の射程を問う訴訟を提起して上訴審まで争いました。その後、入管から在留特別許可が認められました。

初回のご相談は無料です。費用は事案に応じてお見積りします。まずは現在の状況を整理するところから、一緒に始めさせてください。

おわりに

飲酒運転による処分は、刑事手続が終わってからのほうが長い影響を残します。更新は通っても在留期間が短くなる、永住申請の時期が遠のく、といった形で効いてくるからです。逆に言えば、刑事手続の段階で不起訴を目指し、示談や再発防止を形にしておくことが、そのまま在留の安定につながります。更新の時期が近い方、すでに処分を受けた方は、申請書を出す前にご相談ください。

なお、本記事は一般的な解説であり、個別の事案については弁護士に直接ご相談ください。また、ここで紹介した過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではありません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

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