舟渡国際法律事務所

「執行猶予なら日本に残れる」という誤解|執行猶予判決と強制送還の関係

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「執行猶予なら日本に残れる」という誤解|執行猶予判決と強制送還の関係

「執行猶予なら日本に残れる」という誤解|執行猶予判決と強制送還の関係

2026/06/01

「執行猶予なら日本に残れる」という誤解|執行猶予判決と強制送還の関係

(本記事は2026年6月時点の情報に基づきます)

1. 広く流れている一つの誤解

「どうせ執行猶予がつくのだから、日本にはいられる」。この言い回しは、在日外国人の方々のあいだで広く語られておりますが、大きなリスクを潜ませております。本記事では、執行猶予判決と強制送還の本当の関係を整理し、皆さまの誤解を解いてまいります。

2. 執行猶予は、在留資格を当然には守らない

執行猶予とは、拘禁刑の執行をしばらく猶予し、ただちには刑務所に入らないという意味にとどまります。それは、在留資格の保全を当然に意味するものではございません。入管法上の退去強制は、刑事処分とは別の判断でございます。

入管法24条4号リにより、1年を超える拘禁刑に処せられた方は、退去強制の対象となりうるところとなります。この号には執行猶予が全部付された場合の除外がございますが、号ごと・事情ごとに精査する必要があり、「執行猶予さえつけば一律に安全」というものではございません。

3. 罪名が違えば、構造も違う

とりわけご留意いただきたいのは、薬物犯罪でございます。入管法24条4号チにより、薬物犯罪は刑の重さを問わず、微罪でも執行猶予でも退去強制の対象となりうるところとなります。「執行猶予=安全」という思い込みは、薬物事案ではことに危ういものでございます。

資格外活動や入管関係の犯罪なども、それぞれに退去強制の構造を持っております。判断は、個別の事案ごと・号ごとに精査すべきもので、ひとくくりにはできません。

4. だからこそ、不起訴を最優先の目標に

執行猶予が必ずしも在留資格を守らないからこそ、外国人事件の弁護は、起訴前の段階から不起訴を最優先の目標とする必要があり、執行猶予の獲得を最終目標とすべきではございません。執行猶予を終着点とする弁護方針は、外国人の方にとって十分とは限りません。

検察官面談、意見書の提出、被害側との調整などを通じて、起訴前に不起訴を得ることが、在留資格を守る本筋でございます。入管法に通じた弁護人の選任が、ここで大きな意味を持ちます。

5. 万一、退去強制の手続に進んでも

万一、退去強制の手続に進んでしまっても、道がすべて閉ざされるわけではございません。人道的な配慮やご家族との関係などを主張し、在留特別許可を求めることができます。当事務所には、入管当局の過去の許可事例を分析し、難しい状況のなかで許可を得た実績がございます。

また、退去強制事由の判断にも故意・過失を要件とすべきではないか、という論点は、松村大介弁護士が現在係争中の論点でございます(当事務所の事例D-2)。これは現在進行形の議論であり、本記事では過剰な一般化はいたしません。

6. 当事務所のご案内と解決事例

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)の松村大介弁護士(第一東京弁護士会・登録番号59077・2019年登録)は、中国籍の依頼者を中心に、外国人刑事弁護の分野で経験を重ねてまいりました。

・冤罪により不法就労助長罪に問われ強制退去の危機に瀕した女性を救済するため、『退去強制事由には故意・過失が不要』とする従来の実務を覆すべく、責任主義の射程を問う訴訟を現在係争中です。

・覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、徹底的な証拠分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得した事例がございます。営利目的の薬物事犯は法定刑が極めて重く、裁判員裁判対象の重大事件にも数多く対応してまいりました。

・観光目的で来日された相談者が日本人女性との間にお子様を授かったものの在留資格を失い、不法滞在で逮捕・起訴された事案で、婚姻・認知の手続を成立させたうえ、入管当局の過去の許可事例を分析し、難関とされた在留特別許可を一度で獲得した事例がございます。

当事務所は、刑事の段階から不起訴を目標とし、後の入管手続まで一体で設計することで、依頼者のために幾重もの防御を組み立ててまいります。

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行を行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。あわせて、提携の行政書士により、刑事手続終了後の在留資格の更新・変更等にもワンストップで対応いたします。

万一、強制送還の手続に進んでしまった場合にも、在留特別許可の獲得実績を踏まえて対応いたします。刑事手続終了後の在留資格の更新・変更につきましても、提携の行政書士とともにワンストップでお手伝いいたします。接見・取調べの立会い・お打合せには、いつでも中国語通訳がご一緒いたします。

6. 結語

「執行猶予なら安心」という安堵が、ときに在留資格を失う入口となることがございます。世間で語られる大づかみな言い回しを鵜呑みにせず、個別の事案について入管法に通じた弁護士へお尋ねになることが、確かな道でございます。

本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。

過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士

第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)

舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)

中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。

覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

 

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ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/

微信ID:matsumura1119

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