「観光(短期滞在)中の事件は帰国すれば終わり」という誤解|再入国と上陸拒否のこと
2026/05/31
「観光(短期滞在)中の事件は帰国すれば終わり」という誤解|再入国と上陸拒否のこと
(2026年5月時点の情報に基づく一般的な解説です。)
観光や短期の用務で来日中に事件に巻き込まれ、「とにかく早く帰国すれば、それで終わる」と考えてしまう方がいらっしゃいます。しかし、日本を一度離れても、その後の再入国の場面で思わぬ壁にぶつかることがございます。本記事は、短期滞在中の事件をめぐるこの誤解を整理し、将来また日本を訪れたいと願う方のために要点をお伝えいたします。
帰国しても刑事手続は残り得る
短期滞在中に事件を起こした場合でも、事案が重ければ、身柄が拘束されて手続が進み、すぐには帰国できないことがございます。仮に帰国できたとしても、起訴された事件が日本に記録として残ることに変わりはございません。
上陸拒否という壁
・上陸拒否事由:入管法5条は、一定の犯罪歴のある外国人について上陸を拒否できると定めております。たとえば、薬物関係の処罰歴がある場合などは、刑の軽重を問わず上陸を拒否され得ます。
・将来の再入国への影響:一度「帰国すれば終わり」と考えて適切な対応をしなかったために、後に観光やビジネスで再来日しようとした際、上陸を拒否される例がございます。
・在留資格申請への影響:将来、就労や留学で在留資格を取得しようとする際にも、過去の刑事事件が審査で考慮されることがございます。
だからこそ「不起訴処分」を目標とする
将来また日本を訪れたい、あるいは在留資格を得たいと願うのであれば、短期滞在中の事件であっても、起訴前の不起訴処分の獲得を目標とすることが重要でございます。帰国を急ぐ前に、日本での処分の見通しと、再入国への影響を見据えた助言を受けるべきでございます。
なお、退去強制や上陸拒否の判断に故意・過失をどう考えるかは、当事務所が現在係争中の論点とも通じるテーマでございます。
当事務所のご案内と解決事例
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、松村大介弁護士が外国人の刑事事件と入管手続を一体でとらえ、来日中の事件にも対応してまいりました。
観光目的で来日した相談者が日本人女性との間に子を授かりながら在留資格を喪失し、不法滞在で起訴された事案では、婚姻・認知の手続を実現させ、過去の許可事例の分析を通じて、難関とされた在留特別許可を一度で獲得した実績がございます。また、退去強制事由における故意・過失要件論を正面から問う事案を係争中であり、行政処分の場面でも依頼者の権利を守る取組みを続けております。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得など、重大事件への対応力も有しております。
当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しております。刑事手続後の在留資格・再入国に関するご相談も、提携の行政書士と連携して対応いたします。
結語
「帰国すれば終わり」という思い込みは、将来また日本を訪れる道を狭めてしまうおそれがございます。短期滞在中の事件こそ、帰国を急ぐ前に、処分の見通しと再入国への影響を見据えた対応が大切でございます。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野としております。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有しております。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
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