舟渡国際法律事務所

偽造在留カードを購入・使用された方へ|「持っていただけ」では済まない刑事責任

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偽造在留カードを購入・使用された方へ|「持っていただけ」では済まない刑事責任

偽造在留カードを購入・使用された方へ|「持っていただけ」では済まない刑事責任

2026/05/28

偽造在留カードを購入・使用された方へ|「持っていただけ」では済まない刑事責任

 

一、近時の摘発事案と購入者側の懸念

2026年初頭、愛知県警は、自宅で在留カードの偽造を行っていた中国籍の犯人を逮捕しました。捜査により約200人分の偽造データが押収され、その半数近くが中国籍の方のものでした。同事案で重要なのは、検挙されるのが製作者にとどまらず、購入・使用者の側にも捜査の手が伸びていることです。当事務所にも毎月のように「数年前に一度買ったことがあるが、最近警察から電話があった、自分は逮捕されるのか」とのご相談が寄せられています。

二、購入・所持・行使の刑事責任

偽造在留カードを購入・所持・行使する行為は、複数の刑事責任に触れます。第一に入管法73条の2第1項1号「不法就労助長罪」(偽造文書使用類型、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)、第二に刑法159条の私文書偽造罪、161条の偽造私文書行使罪(最高で10年以下の拘禁刑)、第三に電磁的記録不正作出罪(刑法161条の2、最高で拘禁刑10年)です。複数罪が同時に成立する場合、量刑は単一罪より重くなる傾向にございます。

三、入管法上の退去強制リスク

外国人の方が偽造在留カードを購入・行使される場合、ご自身の真実の在留資格を秘匿する行為となり、二つの帰結が想定されます。(a)真実の身分自体が不法残留・不法入国であれば、上記刑事罪に加え、直ちに入管法24条1号・4号ロの退去強制事由に該当します。(b)真実の身分が正規在留者であっても、更新困難により一時的に偽造カードを使用された場合、刑事処罰の事実は次回更新審査(入管法21条)に影響を及ぼし、場合によっては在留資格取消し(入管法22条の4)にも直結いたします。

四、不起訴処分・微罪処分がなぜ決定的か

外国人事件において、「執行猶予判決を得られたから日本に居られる」との誤解は、しばしば悲劇的な結果を招きます。入管法24条4号「リ」の退去強制事由は「無期又は1年を超える拘禁刑」を要件としており、判決主文中の拘禁刑の期間がそのまま判断基準となります。したがって、**起訴前段階で不起訴処分(起訴猶予)を獲得することが、絶対的に必要な防御線**となります。当事務所では、最初の接見の段階から、購入時の動機、偽造であることへの認識の程度、欺罔・脅迫下での購入であったか否か、自首減刑の余地等を緻密に検討いたします。

五、初動対応で押さえておきたい三つのポイント

第一に、警察の取調べで「なぜこのカードを持っているのか」「どこで買ったのか」「偽造と知っていたか」といった核心部分への詳細な供述を、弁護人の立会いがない段階で行わないこと。第二に、当該カードの使用を直ちに止めるが、**ご自身では破棄しない**こと、破棄行為が証拠隠滅の嫌疑を新たに生む可能性がございます。第三に、入管法に通じた弁護人に直ちに連絡を取り、中国語専属通訳の独立性を確保することです。

六、当事務所の弁護方針と解決事例

当事務所の松村大介弁護士は、短期滞在で来日された依頼者が不法滞在に陥った事案について、憲法的観点から入管当局と交渉して婚姻・認知手続を成立させ、入管庁公表の過去許可事例を分析した上で、1発で在留特別許可を獲得した実績がございます(事例D-1)。本事例は本文の事件類型と異なりますが、その核心的方法論、刑事手続段階の精密な対応と入管手続段階の立体的準備の組み合わせ、は、偽造在留カード事案にもそのまま適用可能です。

また、不法就労助長罪により冤罪で起訴された女性の事案(事例D-2)では、「退去強制事由の判断にも故意・過失要件が必要である」との主張を展開する訴訟を係争中であり、責任主義の射程を行政処分に及ぼす試みを続けております。偽造在留カードの購入者側においても、購入時に欺罔があった場合(製作者から「非公式の更新手続にすぎない」「新版の見本にすぎない」等と告げられた場合)や、監禁・脅迫下での購入であった場合、故意・認識要件の争いは同じく重要な意義を有します。

さらに、当事務所提携の行政書士により、刑事手続終了後の在留資格更新・変更等の手続にも、ワンストップで対応可能な体制を整えております。

結語

偽造在留カードの購入・使用は、決して「一枚カードを持っているだけ」の軽微な問題ではございません。発覚した瞬間に、複数の刑事犯罪が同時に積み上がり、退去強制事由に直結する極めて重大な事案となる可能性がございます。ご本人またはご家族が当該カードの取得に関与された経緯がある場合、警察の連絡を待たれることなく、現時点で入管法に通じた弁護人にご相談いただくことが、その後の重大なリスクを回避する唯一確実な方法でございます。本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。

当事務所の最大の特徴

当事務所の最大の特徴として、松村大介弁護士が接見の初動から公判の結審まで全工程を直接担当いたします(事務員・若手弁護士による代行は行いません)。また、当事務所には外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しており、捜査機関が指定する通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く立場の通訳を、刑事手続全般にわたってご利用いただけます。

舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119

執筆者

松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。

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住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639


東京を中心に刑事事件の弁護

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