なぜ通訳の質が結果を左右するのか|捜査機関の通訳と弁護人側の通訳の違い
2026/05/31
なぜ通訳の質が結果を左右するのか|捜査機関の通訳と弁護人側の通訳の違い
(2026年5月時点の情報に基づく一般的な解説です。)
外国人の刑事事件では、ご本人が日本語で取調べを受けることは少なく、通訳を介して供述が記録されます。ところが、この通訳の質こそが、事件の結果を静かに、しかし決定的に左右することは、あまり知られておりません。本記事は、ご本人とご家族に、通訳をめぐる落とし穴と、なぜ弁護人側の通訳が必要なのかをお伝えいたします。
供述調書はどのように作られるか
取調べでは、ご本人の話が通訳を介して日本語に訳され、その日本語が供述調書としてまとめられます。最後に内容を確認して署名・押印しますが、この調書は後の裁判で極めて重い証拠となります。一度署名した調書を後から覆すことは容易ではございません。
捜査機関が手配する通訳の問題点
・専門性の限界:捜査機関の指定通訳は、必ずしも法律用語の専門家ではありません。微妙な言い回しが、不利な意味で訳されることがございます。
・方言・地域差:中国語にも地域差があり、ニュアンスのずれが供述に影響することがございます。
・立場の違い:捜査機関側の通訳は、あくまで手続の一部として関与します。ご本人のために動く立場ではございません。
弁護人側の通訳がなぜ必要か
弁護人が独自に手配する通訳は、依頼者ご本人のために動きます。接見・打合せで、ご本人の真意を正確にくみ取り、取調べでの供述に誤りがないかを点検し、必要に応じて調書の訂正を求める助けとなります。
これは外国人事件特有の重要論点でございます。とりわけ、強制送還のリスクがかかる事件では、供述調書の一文が在留資格の帰すうを左右しかねません。だからこそ、不起訴処分を目標とする弁護活動において、正確な通訳の確保は欠かせない前提でございます。
当事務所のご案内と解決事例
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区)は、松村大介弁護士が中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事事件に注力し、通訳の正確性を重視した弁護活動を積み重ねてまいりました。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で起訴された依頼者について、徹底した証拠分析と被告人質問・反対尋問により無罪判決を獲得した実例がございます。事実とご本人の供述を一つひとつ突き合わせる作業には、正確な通訳が不可欠でございました。また、特殊詐欺の出し子に関わったとされた20代女性について、主観的事情を丁寧に主張して不起訴処分を獲得した実例もございます。裁判員裁判対象事件や世界的に報道された重大事件への対応経験も有しております。
当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しております。捜査機関の指定通訳とは別に、依頼者ご本人のために動く通訳を、接見から公判まで一貫してご利用いただけます。刑事手続後の在留資格更新等も、提携の行政書士と連携して対応いたします。
結語
通訳は、単なる言葉の置き換えではなく、ご本人の真意を司法に正しく届けるための生命線でございます。供述調書ができあがる前に、信頼できる通訳とともに弁護活動を始めることが、結果を守る確かな一歩となります。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。また、過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野としております。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有しております。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
----------------------------------------------------------------------
舟渡国際法律事務所
住所 : 東京都豊島区高田3丁目4-10布施ビル本館3階
電話番号 :050-7587-4639
東京を中心に刑事事件の弁護
----------------------------------------------------------------------