「初犯だから不起訴になる・在留も大丈夫」という誤解|外国人事件で見落とされがちな落とし穴
2026/05/29
「初犯だから不起訴になる・在留も大丈夫」という誤解|外国人事件で見落とされがちな落とし穴
刑事事件に巻き込まれた方やそのご家族から、「初めてのことだから、きっと不起訴になる」「初犯なら在留資格にも影響しないはず」というお声を伺うことがあります。お気持ちは理解できますが、外国人事件においては、この理解が思わぬ落とし穴になることがあります。本記事は、その誤解の構造を整理するものです(2026年5月時点の一般的解説です)。
1. 「初犯=不起訴」とは限らない
初犯であることは、たしかに有利な事情です。しかし、不起訴になるかどうかは、罪名・被害の大きさ・証拠の状況・示談の成否など、多くの要素の総合判断で決まります。罪名によっては、初犯でも起訴される類型は珍しくありません。「初犯だから自動的に不起訴」という保証はどこにもないのです。
2. 「初犯=在留も安泰」とは限らない(最重要)
より深刻な誤解は、在留資格に関するものです。外国人事件では、刑事処分の結果が在留資格に直結します。たとえば薬物事犯では、入管法24条4号チにより、初犯で罰金や執行猶予にとどまっても退去強制の対象となり得ます。財産犯などでも、刑期次第では、入管法24条4号リ(無期又は1年を超える拘禁刑)により執行猶予判決でも退去強制となる場合があります。
つまり、刑事手続が「軽く」終わったように見えても、在留資格を失う場面が現実に存在するのです。これは、初犯かどうかとは別の問題です。
3. だからこそ、不起訴処分の獲得が決定的
在留資格を守るうえで最も確実に近い方法は、有罪を回避すること、すなわち不起訴処分を獲得することです。初犯という有利な事情を、検察官への意見書や示談交渉の中で最大限に活かし、起訴前の段階で勝負をかける弁護活動が求められます。執行猶予を最終目標にすると、在留資格を守れない結果になりかねません。
4. 見落としを防ぐ初動の視点
・罪名と入管法24条の対応を確認する:どの号に該当し得るかで、リスクの性質が変わります。
・早期に刑事と入管の双方を見通す:刑事だけを見る弁護では、在留を守れないことがあります。
・黙秘権と通訳:初犯であっても、不用意な供述は不利に働きます。
5. 当事務所のご案内と解決事例
舟渡国際法律事務所の松村大介弁護士は、刑事処分と在留資格を一体で考える弁護方針を採っております。
覚醒剤取締法違反(営利目的所持)で無罪判決を獲得した事例、特殊詐欺の出し子に関わったとされた20代女性について犯意の不存在等を主張して不起訴処分を獲得した事例、そして観光目的で来日し在留資格を失った相談者について難関とされた在留特別許可を獲得した事例など、刑事と入管の双方にまたがる解決実績がございます。
当事務所では、松村大介弁護士が全工程を直接担当し、外国人事件に精通した中国語専属通訳が常駐しております。刑事終結後の在留資格手続も、提携の行政書士と連携して対応いたします。
6. おわりに
「初犯だから大丈夫」という安心は、外国人事件では禁物です。罪名と在留資格の関係を正確に見極め、不起訴を目指して早期に動くこと。それが、ご本人の日本での生活を守る最善の道です。ご不安があれば、早めにご相談ください。
本記事は一般的な解説であり、個別事案については弁護士に直接ご相談ください。過去の解決事例は個別の事情に基づくものであり、同様の結果を保証するものではございません。
執筆者
松村 大介(まつむら だいすけ)/弁護士
第一東京弁護士会所属(登録番号:59077/2019年登録)
舟渡国際法律事務所(東京都豊島区高田三丁目4番10号 布施ビル本館3階)
中国籍の依頼者を中心とする外国人刑事弁護・入管手続を主たる注力分野とする。覚醒剤取締法違反(営利目的所持)での無罪判決獲得、特殊詐欺事案での不起訴処分獲得、難関とされた在留特別許可の獲得等の解決実績を有する。
舟渡国際法律事務所
ウェブサイト:https://matsumura-lawoffice.jp/
微信ID:matsumura1119
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