男性助産師禁止は憲法違反の疑い
2026/01/06
1 はじめに
このブログでは男性助産師を禁止する保健師助産師看護師法3条の違憲について論じます。
2 助産師法の仕組み
助産師については保健師助産師看護師法(助産師法)の3条に規定が存在します。
第三条 この法律において「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。
この条文構造から明らかなとおり、「助産師」は「女子」をいうものと解されており、男性助産師の存在は排除されているのです。
3 助産師法3条は違憲の疑いが濃厚
男性助産師を禁止する助産師法3条は、「性別」を理由として、男性と女性を差別的に取り扱うものであり、憲法14条1項に違反する可能性が高いものというべきです。
判例によれば、当該差別が合理的な理由に基づくものでない限り、憲法14条1項違反になるものと解されています。
歴史的遠隔からすれば、助産師の前身である産婆に「男性産婆」が存在していたことや、産婦人科の男性医師が存在することや、諸外国でも男性助産師を解禁する法改正がなされていることに鑑みると、もはやこの差別の合理性を維持することは困難といわざるを得ません。
「保健師助産師看護師法 逐条解説と判例・通達」(2021年、民事法研究会、平沼直人著)でも、助産師法3条の違憲性が示唆されています。
4 国会審議では男性助産師解禁の寸前
平成13年の国会においてこれまで男性助産師解禁に向けて国会でも議論が展開されたことがありました。昨今の性別をめぐる最高裁判例の傾向からすれば、男性助産師が解禁される可能性も極めて高いと断言します。
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