偽装結婚・在留資格不正取得 退去強制リスク最高水準——証拠保全と早期相談が唯一の対策
2026/03/22
【在日中国人のための刑事弁護ガイド⑥】
偽装結婚・在留資格不正取得
退去強制リスク最高水準——証拠保全と早期相談が唯一の対策
※本記事は法的アドバイスではありません。個別の事件については必ず刑事弁護士にご相談ください。
1. 事件の傾向
在留資格取得・維持を目的に婚姻意思のない婚姻届を提出する偽装結婚が摘発され続けています。SNSで「日本人と結婚したい方を募集」と投稿してブローカーが組織的に仲介するケース、技能実習生が実習先から逃げた後に偽装結婚で在留を続けるケースなど、形態は多様です。
- 在留資格取得目的で日本人との婚姻届を提出(本人)
- 報酬目的で「日本人配偶者」として婚姻届に署名(日本人側)
- SNSで希望者を集め仲介手数料を得るブローカー活動
- 技能実習先から失踪後、偽装結婚で在留を継続
- 在留資格審査時に虚偽の婚姻実態を申告
2. 問われる罪と罰則
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関係者 |
罪名 |
法定刑 |
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外国人本人 |
電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪(刑法157条) |
5年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
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外国人本人 |
入管法違反(虚偽申請)(70条) |
3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
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日本人配偶者 |
電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪 |
同上 |
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ブローカー |
入管法違反(営利目的あっせん等) |
5年以下の拘禁刑および500万円以下の罰金 |
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偽装結婚は退去強制ほぼ確実——在留特別許可も極めて困難 偽装結婚で在留資格を取得した場合、虚偽申請として在留資格が取り消され退去強制事由となります。執行猶予付き判決でも退去強制事由に該当。在留特別許可は非常に困難で、発覚後5年間は再入国が禁止されます。 |
3. 弁護活動のポイント
婚姻意思の有無——構成要件の争点
「実際に結婚して夫婦として生活するつもりだった」という事実があれば無罪・不起訴を主張できます。交際経緯・写真・メッセージ記録・共同生活の実態を証拠として早期収集してください。
早期自首・捜査協力
発覚前に自ら申告・協力することで逮捕回避・量刑軽減が見込める場合があります。弁護士と相談の上、自首の是非・タイミングを慎重に決めてください。
◆ 逮捕直後の72時間――弁護士だけが動ける
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初動対応が釈放の可否を決めます ① 弁護士は24時間・制限なく接見できます 逮捕から起訴・釈放の判断が下されるまで、家族・友人は面会できません。弁護士だけが時間・曜日を問わず被疑者と接見し、状況を把握して弁護方針を伝えることができます。中国語通訳を介したコミュニケーションで、日本語が不安な方も安心して対応できます。
② 逮捕から72時間以内の行動が勝負です 逮捕→48時間以内に検察送致→24時間以内に勾留の可否が決定。この72時間以内に弁護士が勾留阻止の申立てを行えば、早期釈放につながる可能性があります。逮捕を知った瞬間に弁護士へ連絡してください。
③ 中国語通訳を介した適切な対応が処分を左右します 日本語で取り調べを受けると、意図せず不利な供述をするリスクがあります。中国語対応の弁護士が関与することで、取り調べへの適切な対応が可能になり、不起訴・有利な処分の可能性が高まります。 |
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外国人には「不起訴獲得」が在留資格を守る最前線 窃盗・詐欺・偽造など多くの犯罪で、執行猶予付き判決であっても退去強制事由に該当します。「刑務所に入らなくて済んだ」では終わりません。不起訴処分を獲得すれば前科がつかず、在留資格への影響を最小限に抑えられます。外国人の刑事事件では、不起訴獲得を弁護活動の最優先目標に置く必要があります。 |
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